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?食の安全・安心に関する最新の情報を、科学ジャーナリストの松永和紀さんに分かりやすく解説していただきます。Q.トランス脂肪酸?避けたほうが良い?A.バランスの良い食生活が先決ですトランス脂肪酸ってなに?マーガリンのパッケージで、トランス脂肪酸低減をアピールする製品が増えてきました。トランス脂肪酸は摂り過ぎると心臓病のリスクが上がります。液状の食用油を固形化する「部分水素添加」という技術により合成されるため、マーガリンやショートニングに比較的多く含まれています。世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を1日の全摂取エネルギーの1%未満とし、食品中の含有量をなるべく減らすように求めています。アメリカでは平均摂取量が1%を超え、心臓病の患者も増加しています。そのため対策が急がれ、部分水素添加油脂は今年6月以降、原則禁止に。日本でもマーガリンに注目が集まり売り上げが低下しているので、メーカーが自主的に低減を急ぎ表示しているのです。マーガリンだけ注目、は×悪いものを減らす。一見とても良いとりくみに見えます。皆さんの中にも、心臓病になりたくないからマーガリンは避けている、という人がいるかもしれませんね。しかし、実はそう簡単な話ではありません。まず、マーガリンのみに注目しても効果的ではありません。マーガリンやショートニングなど固形化した油を使う食品はパンやケーキ、揚げ物など数多くあり、マーガリンよりもほかの食品から摂る割合の方が多いのです。特に、ケーキや菓子パンなどを多く食べがちな若い女性はトランス脂肪酸の摂取割合が高く、懸念されています。マーガリンのみをスケープゴートにするのはおかしいのです。飽和脂肪酸にも注意をさらに心配なのは、メーカーがおいしさや作りやすさを保ちながら、食品中のトランス脂肪酸の含有量を減らそうとすると、飽和脂肪酸の含有量が増える傾向があること。内閣府食品安全委員会などの調査で分かっています。飽和脂肪酸も心臓病のリスクを上げるため、摂り過ぎはいけません。食品安全委員会のまとめによれば、日本人はトランス脂肪酸を平均して総エネルギーの0.3%程08コーポロ2018年7月号