ブックタイトルbookcopolo1901
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日本で唯一、マンガ学部を設置する大学として知られる京都精華大学。2018年春、アフリカ系として日本の大学初の学長となった、マリ共和国出身のウスビ・サコさんの名は、一躍世界にとどろきました。空間人類学を通じて様々な国を見てきたサコさんに、多様性の尊重やSDGs17の目標への姿勢など、京都精華大学と京都生協が国際社会の一員として目指す姿について、お話を伺いました。世界の中の日本、その文化と精神畑京都精華大学は日本初のマンガ学部の設立や、京都市との京都国際マンガミュージアムの共同運営など、ユニークなとりくみをされている印象です。今や芸術、文化の域にまで高められたマンガを含む日本の新しい文化を育んでいくなかで、大学ではどのようなことを大事にされていますか。サコ京都精華大学が大事にしていることは3つあります。1つは「人間尊重」です。学生・教職員の人格を同じ人間として守り、多様性を尊重し合うことが重要です。違いを認め合って、それぞれ求めるものが違っても、同じ構成員として大学を作っていくことを大切にしています。2つ目は「自由自治」です。自由そのものが尊重されると同時に、個人が自立していろいろなことに参画する能力を持つことが重要です。3つ目は「表現」です。表現はその人や物事に対して自分の姿勢を示すための手段で、アイデンティティを構成する要素です。畑サコさんはお生まれはマリで、中国留学の後、日本に来られて27年になるそうですね。いろいろな国での生活経験を経て、日本や京都をどのように見ておられますか。サコ京都は「ヒューマンスケールな街」というイメージです。把握しやすく心地いい。京都人はすぐに通じ合える特別なものを持っている気がします。また、京都をとても大事にし、誇りを強く持っています。自分たちを誇れるのは、尊敬できることです。畑ありがとうございます。SNSやインターネットの普及により世界の距離が近くなってきていること、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催など、日本はますますグローバル化を意識する状況にあると考えています。サコ日本に来る外国人は、日本人の姿勢、思想やかつての文化、歴史に興味があったり、尊重している人も多いのではないでしょうか。そんな外国人が日本で過ごしやすいようにきめ細やかな配慮がされているのは、日本独特のやり方のように思います。コーポロ2019年1月号03