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概要

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?食の安全・安心に関する最新の情報を、科学ジャーナリストの松永和紀さんに分かりやすく解説していただきます。フードディフェンスをQ.知っていますか??食品を犯罪から守る努力ですA.施設整備と従業員対策中国産の冷凍餃子に農薬が混入される事件が発覚したのは2007年末から2008年にかけてのこと。覚えていますか?工場内で働いていた者の犯行でした。2013年には、国内の工場で冷凍食品に農薬がかけられる事件も起きました。上司などに不満を持っていた契約社員が、製造過程で入れたとして逮捕されました。犯罪により食品に何かを混入されても、外見からは判別できないことが多く、食べた消費者が被害を被ります。内部犯行だけでなく、外部から侵入されて入れられるケースもあります。こうしたことから、犯罪を防ぐ食品防御(フードディフェンス)は、食品企業にとって非常に重要なとりくみとなっています。対策は、犯罪が起こりにくい施設整備や検査機器を導入して、異常な食品を早期に発見できるようにするなどの「ハード」の管理と、犯罪を起こさせないために人の心を思いやる「ソフト」の充実の両方が必要です。ハード面は、・外部からの出入り口を限定し鍵の管理を厳密にする・工場内に置く洗剤、害虫防除に用いる農薬などの収納場所を決め施錠管理し、使用記録をつける・製造工程にカメラを設置し死角をなくす・原材料の積み下ろしや製品の積み出し時も監視し、取り扱う数などもチェックする・外部からの訪問者は、事前連絡がない場合は工場に入れない……などを実行します。ソフト面は、・従業員が働きやすい環境づくりに努める・従業員が内部に私物を持ち込めないようなルールにする・従業員が問題点や不正を内部告発しても不利益が起きないような制度を作る・食品犯罪を防ぐための措置の重要性を従業員に定期的に教育し、責任感を持ってもらう……など、その企業、工場の環境や従業員の気持ちに合わせて、細やかに取り組みます。10コーポロ2019年3月号