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概要

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の朝には京都生協の店舗に、新鮮なレタスが並びます。富士見町をレタスの町にトップリバーが特に力を入れているのは、農業経営をめざす若者の育成支援事業です。「自社だけが儲かるしくみを作っても、幸せなのは会社だけになってしまいます。私たちがめざしているのは、産地を活性化させること、そして日本の農業全体を盛り上げることなのです」と、嶋崎さん。トップリバーに集まってくるのは、ゆくゆくは実家の農業を継ぐ人、新規就農をめざす学生や社会人、農業部門の立ち上げを検討している企業など、さまざまです。一番の安全・安心な作物栽培、安定生産、安定供給といった農業技術のほか、トラクターなど機械の使い方、経営スキルなど多岐にわたりノウハウを伝授しています。彼らの多くは約3~6年で独立していきます。実はトップリバーは、自社所有の農場を持っていません。富士見町の仲介で耕作放棄地を借り上げています。そもそも富士見町は菊とセロリの栽培がさかんでしたが、高齢や後継者不足などの理由により耕作されなくなった放棄地が増えつつありました。富士見町は、悩む町民たちから「誰か借りてくれないか」と相談を受けていたのです。そこでトップリバーの社長が「富士見町をレタスの町にしたい」と声を上げ、何年もかけて行政や元農家などと調整を行いました。そうして、目標は、“稼げる農家”を育てること。富士見町はレタスの一大産地に成長したのです。独立時に農地を持っていない人には、数年かけて再生したそれらの農地を貸しています。「放棄地や休耕田を持っているオーナーからも、富士見町からも、独立希望の社員からも感謝されています」と、嶋崎さんは話します。食べることで若き情熱を応援レタスを栽培しているのは、平均年齢27歳の若者たちです。彼らは「農業の未来を自分たちで作りたい」という情熱に溢れています。愛情をたっぷり受けて成長したレタスを食べることは、ひいては日本の農業を応援することにもつながります。旬真っ盛りを迎えたレタスを、ぜひお試しくださいね。1.レタス栽培を通して未来の農業従事者を育成しています2.一般的なレタスより一回り大きい2Lサイズ。株間を空けてのびのびと栽培3.収穫は早朝4時頃から10時頃まで。レタスは夜に地中の水分を吸い上げるため、朝穫りするとみずみずしいまま4.収穫したレタスはその日のうちに出荷します5.研修生は社員として給料をもらいながら農業のノウハウを学んでいます6.農業技術はもちろん、オフシーズンには経営に関する学習会を開催していますサンドイッチはマヨネーズのほか、ケチャップ、とんかつソースでアレンジしてもおいしいですよ!今回お話を伺った、有限会社トップリバーの嶋崎隼人さんレタスの塩昆布サラダ手でちぎったレタスに、塩昆布とオリーブオイルであえるだけの簡単サラダ。お酒のおつまみにもおすすめです。穫れたて!レタスサンドイッチ私たち生産者は、ハムと一緒にパンではさんだサンドイッチにしています。毎朝、作業の合間の朝食として、畑の端で食べています。コーポロ2019年8月号05