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概要

bookcopolo1909

ス」が始まった1983年から箱詰めを担当する大ベテランです。色や傷、弾力などから魚の状態を瞬時に見極め、手早く箱に入れていきます。「組合員は、自分の目で魚を見て買うことができないですから、私たちが代わりに確かめるという気持ちで取り組んでいます。箱を空けた瞬間に喜んでいただけるように、鮮度と大きさに特に気を使いますね」と話します。詰め合わせた箱の中には、今回お届けの魚についての豆知識やレシピを記した京都府漁業協同組合による手書きシートも。「かもめ鮮魚ボックス」には、魚の魅力をしっかり届けたいという想いも詰まっているのです。「魚はおいしい」、その声が聞きたくて「かもめ鮮魚ボックス」のスタート当初は、登録制で毎週届く形式でした。共同購入班の組合員が分けやすいように価格表を同梱し、大箱に詰め合わせてお届けしていました。「時期によっては毎週同じ魚種が続くこともあり、『また、この魚…』と届けた瞬間に言われたこともあるようです」と小林さん。「これは喜ばれる!と思って詰め合わせた紅ズワイガニやサザエも不評でしたね。普段の夕食に出せる魚を求めている、と改めて気付かされました」と話します。夏場の配送で鮮度を重視するあまり、塩を混ぜた氷を大量に箱に入れて魚を凍らせてしまったという苦い経験も。試行錯誤を経て、現在はその都度注文できる方法になりました。魚も大きめの魚と小魚を組み合わせるなどバランスを重視。時化で水しけ揚げが少ない時や珍しい魚が入った時は、長崎さんから小林さんに緊急コールが入るなど、密に連絡を取り合い、組合員が満足できる内容にすることに努めています。「地球温暖化などによる海の変化、漁業のハイテク化で、水揚げされる魚種も変わってきました。食生活や生活習慣も1983年と2019年では異なります。時代の変化や組合員の声に合わせて、少しずつ変化しているのが長く愛されている理由ではないかと思います。これからも、京都生協の『かもめ鮮魚ボックス』『かもめ直行便』の魚はおいしい、と言われるために変化し続けます」と小林さん。魚をさばくのは敷居が高くて今までチャレンジできなかった方も、ぜひ気軽に試してみてくださいね。1.季節によってさまざまな種類の魚を詰め合わせ。バリエーションに富んだ料理を味わえます2.お店での「かもめ直行便」コーナー。毎週金曜日、舞鶴港から届いた新鮮な魚が並びます(時化や市場休場等、休止週もあり)3.前日や未明に出た漁船が帰港。新鮮な魚を水揚げ4.魚の目利きである仲買人たちが港に揚がったばかりの魚介類を囲んで、競りを行います5.地元の女性たちが鮮度や大きさをチェックしながら、すばやい動作で箱詰め6.川又商店の皆さん。向かって左から順に長崎かづ代さん、仲買人の長崎圭記さん、社長の長崎寿夫さん、長崎芽恭美さん、専務の田中信夫さん教えて!届いた魚をおいしく味わうためのちょっとしたポイントを教えてもらいました。その1専門的な包丁がなくても大丈夫その2血や汚れをしっかり洗い流すその3ひと手間で長く楽しめます料理人が使うような大きな出刃包丁を持っていなくても大丈夫。小出刃包丁もしくは家庭用包丁でさばけます。届いたらすぐに頭と内臓を取り、三枚におろした後は、血などを流水でしっかり洗い流しましょう。その後、キッチンペーパーで水分を取ってください。すぐに調理しない場合は下処理の後、1切れずつラップに包んで冷凍庫へ。コーポロ2019年9月号05