ブックタイトルbookcopolo1911
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Yukiko KawamuraShinya YamanakaTadao HataHiromi Shibata京都生協では創立5 5周年を記念し、去る5月2 6日(日)、京都大学百周年時計台記念館百周年記念ホールにおいて、京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥所長と、畑忠男理事長、川村幸子副理事長、柴田弘美副理事長による懇談会を開催しました。医学研究と食を中心としたサービスの提供という異なる立場から、京都から始まる未来への希望を語り合いました。研究は約20年のロングマラソン畑所長は多くの大学に在籍されていますが、大学生協を利用されたことはありますか。山中神戸大学在学中は柔道部に所属し、多い時は3食すべて大学生協でまかなう生活でした。また、地域生協は母と姉が利用していた影響と、私自身も共働きですので、ずいぶん宅配を利用させていただきました。畑組合員であるとのこと、ご利用感謝します。親近感がさらに増しました。iPS細胞は再生医療や新薬開発の可能性を大きく切り開き、人類の未来を照らすような研究ですが、iPS細胞の研究を始められたきっかけは何だったのでしょうか。山中もともと父の勧めで整形外科の研修医になりましたが、医者になって1年少しで父が病気で亡くなりました。父のような、当時の医学で治せない患者を治せるようにするにはどうすればいいか。基礎研究、医学研究にその力があると思い方向転換したのが理由です。もう1つ、整形外科の上司が鬼軍曹みたいな人で、どうしたらこの人から逃げられるかを真剣に考えて「そうだ、大学院に行こう」と(笑)。ただ、当時その先生には、「お前は頭でっかち。出血している人を前に考えているだけでは亡くなってしまう。何でもいいから早く出血を止めろ。手を動かせ」と何度も言われました。この教えは今も生きています。考えることも重要ですが、行動も重要。いつか先生に会うことがあれば、感謝していると伝えたいですが、できれば会いたくないですね(笑)。コーポロ2019年11月号03