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概要

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秋のまなびば♪報告その1よくわかる憲法の講演会~知ってそうで知らない憲法のこと。まずは知ることから始めましょう!~改憲への足掛かりとなる「国民投票法改正案」への動きなど、昨今、日本国憲法を取り巻く環境は大きく変わろうとしています。私たちは、憲法についてどのように考えればよいのでしょうか。テレビ番組のコメンテーターとしてもおなじみの法学者・谷口真由美さんに憲法について教えていただきました。2019年9月24日(火)、「京都テルサ」にて開催された講演会には、組合員やそのご家族、地域の方など、約150人にご参加いただきました。日本のすべての法律の根本である日本国憲法には、私たちの生活のベースとなる民主主義について書かれていて、天皇の定義、国民の権利や義務、国会、内閣、司法、地方財政などについて触れられています。谷口さんに軽やかな関西弁で身近な例や話題を交えながら日本国憲法を解説していただき、みんなで読み進めました。たにぐちまゆみ講師:谷口真由美さん大阪大学非常勤講師。専門分野は国際人権法、ジェンダー法、日本国憲法。主な著書に『日本国憲法大阪おばちゃん語訳』(文藝春秋社)、『憲法って、どこにあるの?』(集英社)などがある。ポイントその1<条文(抜粋)>日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨渦が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。「条文(前文)」には、「お互いがお互いを認め合って社会生活を営みましょう」ということが書いてあるんだワン。「日本国民」という文字を「自分は」「私は」と言い換えてみると、自分のことを言っているんだな、と思えてくるワン!「私たちは、国会の代表者を通じて行動しましょう」、つまり私たち国民は、自分たちで選んだ政治家が示す道を一緒に進んでいくということが書かれているよ。ポイントその2<第九十九条>天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。条文(前文)はよく目にするけれど、あまり知られていない憲法の後半部分。実は、とっても大事なことが書かれているのです。もし自分が応援していない候補者が選挙で当選しても、そこで政治に無関心になるのではなく、その後の政治がどうなっていくかを監視していく「不断の努力」が大切なんだね。憲法を守るのは国民ではなく天皇や国だワン。「憲法を守ろう」ではなく、「天皇や国に、憲法を守らせよう」というのが正解なんだワン!選挙に行くってとっても大事なんだワン!谷口さんの楽しい語り口と分かりやすい解説のおかげで、普段の暮らしの中から憲法のことを考えるための第一歩を学べた学習会となりました。参加者の感想憲法は難しく分かりにくいと思っていたのが、身近で大切なものであることが理解でき、本当に勉強になりました。(7 0代)今まで当たり前のように捉えていた憲法ですが、いかに表面的で、中身をきちんと理解していなかったかを思い知らされました。勉強になりました。(6 0代)選挙には毎回行っていますが、候補者は選挙の事前にちょっと調べるだけ。選挙後のウォッチングはしていませんでした。「国民の不断の努力」は必要やな、と思います。今後は少しずつ注目していきたいと思います。(40代)06コーポロ2020年2月号