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概要

bookcopolo2003

ターの誤作動が原因で、核による誤った攻撃が行われようとしたこともありました。さらに、研究シミュレーションでは、広島型原爆と同じ破壊力を持つ15ktの小型核爆発が都市部で100発起こった場合、最大で1, 7 0 0万人が即死し、最大10年にわたり粉塵の塊が地球を浮遊するため、約2 0億人が飢餓に苦しむ可能性があるとされています。核兵器に、勝者はいないのです。「核兵器は非人道的」を世界の新常識に核兵器を製造しているのは、世界に数十ある民間企業です。彼らは銀行から融資を受け、その銀行は私たちから預かったお金を融資に回しています。つまり、私たちのお金が核兵器の製造に使われているのです。このことを受け、ヨーロッパを中心に、核兵器製造企業への投融資を禁止する金融機関が増えています。日本でも、一部の金融機関が融資禁止とする文書を公表しています。歴史上では1972年以降、生物兵器や対人地雷などさまざまな兵器が国際条約により禁止されてきています。皆さんは対人地雷で脚を失った人の写真を見たことがありますか?これらの兵器が禁止されるに至ったのは「被害者がかわいそう」という世界中の声でした。兵器の「非人道性」に注目が集まったことで、兵器に対する世界の価値観が変わりはじめてきたのです。核兵器のない世界を目指すために必要なことは3つです。まず1つ、核を取り巻く「事実を知る」こと。2つ目は「想像力を持つ」ことです。核兵器によって廃墟になった町や、苦しむ人々の姿を想像してみましょう。すると、おのずと「核兵器は非人道的だ」と声を上げることができるのではないでしょうか。このような声が高まれば、世界の意識は「今どき、核兵器を持つなんて時代遅れ」「恥ずかしい」になることでしょう。そして3つ目は「世界は変えられることを知っておく」ことです。奴隷制度や女性の人権問題、環境問題への意識の変化など、私たち人間は「当たり前の価値観」を常に変えながら歴史を築いてきました。きっと核兵器についても同じであるはずなのです。2020年に開かれる「NPT再検討会議」の目的は、実効性のある内容を確認することです。アメリカ・カリフォルニア州をはじめ、パリ、ワシントンDCといった行政がNPTを支持すると表明しています。時間がかかっても、NPTの批准は進んでいくと思われます。平和活動への参加、ヒバクシャ国際署名への署名、「核兵器ゼロ」を求める声を核保有国の在日大使館に届けるなど、私たちにできることはたくさんあります。あなたの声は世論の一部となり、きっと世界を動かすことでしょう。「NPT再検討会議」に併せた現地行動に、京都生協からも2名の組合員が代表参加します!2020年4~5月、核兵器の不拡散と核軍縮を目的に話し合う「NPT再検討会議」が開催されます。2019年10月23日に開催された福知山会場の学習会では、NPT再検討会議の開催に併せた現地行動に参加する組合員代表2人より、代表派遣に向けての決意表明をいただきました。日本に暮らす普通の主婦の視点から、核兵器の残酷さ、そして戦争は嫌だという、平和への思いを世界の人々に伝えたいです。私たち生協代表団は、NPT再検討会議が行われる国連本部のあるニューヨークで、日本原水爆被害者団体協議会の方々や、全国の生協代表の皆さんと一緒に、次の3つの活動を行います。1.日本原水爆被害者団体協議会をサポートすること。2.核兵器廃絶を訴える主体的なアピールをすること。3.国際社会へ核兵器廃絶を求める市民の声を届けること。ヒバクシャ国際署名にご協力くださいヒバクシャ国際署名も、核兵器廃絶につながる、誰もがすぐにできる平和活動のひとつです。京都生協では署名活動に賛同、協力しています。下記の二次元バーコードよりアクセスして署名にご協力ください。▲(写真左より)福知山会場の平和学習会講師、ふくしまかなこにしだ日本生協連の福島加南子さん、組合員の西田真理さん、姜まりかんみみょん美名さんコーポロ2020年3月号07