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に、ポンプで勢いよく水をかけて軽く泥を洗い落としていきます。また、加賀れんこんは写真を見ても分かる通り、茶色がかった表皮も特徴の一つ。実はこれは土ではなく「さび」と呼ばれるもので、生産者から「新鮮でおいしい証」と評されています。そもそも、食用に栽培されているレンコンは、ハスの地下茎が肥大化したもの。茎葉を通って土壌の中で呼吸をしています。このため、レンコンから排出された酸素と土壌中の鉄分が結合し、酸化鉄になってレンコンに付着します。この酸化鉄が「さび」の正体で、植物が光合成を行う上で必要とされる鉄分をたくさん含む、良質な土壌で健やかに育った何よりの証拠。「加賀れんこんの場合、地上部の茎や葉を出荷直前まで刈り取らず、より生育を促すことでデンプンの含有量が上昇。さらにデンプンから糖に変化するまで、じっくり成熟させることで、見た目の美しさよりも、独特の味やもっちりとした食感になるようにこだわっています」と北さん。地上部を刈って生育を止めておけば、収穫時には表皮の白いレンコンになるわけですが、「加賀れんこん」は一線を画す存在です。米農家に生まれた北さんは、10年前から加賀れんこんを手掛けています。「収穫をしていた農家の友達に頼んで掘らせてもらったのですが、おもしろいけれど上手にできない。それがきっかけで、どんどん加賀れんこんの世界にのめりこんでいきました」と話します。現在、加賀れんこんを生産する農家は、3 0代の若手から8 0歳を超す大ベテランまで、全部で47軒。平均年齢は58歳、北さんのような新規就農者は、先輩農家の下で1年間の研修を受けるのだそうです。収穫後は、生産者の手で節と節の間の根を切り落として箱詰め作業が行われます。そして、夕方までにJA金沢市の集荷場へ持ち込みます。加賀れんこんは地元では、煮物や汁物、椀物、炒め物、揚げ物などさまざまな料理に登場。祝い膳はもちろん、普段の食卓でも欠かせない大人気の食材です。加賀れんこんならではの味わいを、いろいろな料理で楽しんでみてください。1. 4月、水かさの減った泥の中に種レンコンを植え付け。5・6・7月と生育し、花が咲いて、葉の下のレンコンが肥大します。8月になると収穫がスタート。体力のいる作業が約9カ月も続きます2 .ポンプの水圧は、なんと消防車レベル3.太くて節の間が短いのも加賀れんこんの特徴4.節と節の間の根を包丁でこそげ落としていきます5.先輩農家での研修を経て、加賀れんこんの栽培を行う石寺さん夫妻食感が生きる!加賀れんこんの切り方と使い方水洗い後、ピーラーで皮をむきます。(下ごしらえして密閉容器で冷凍保存もOK)・薄切り・棒状味噌汁、サラダ、酢の物・いちょう切りキンピラ、炒め物天ぷら、フライ炒め物・乱切り煮物、炒め物・輪切り・すりおろしオススメ!もっちり食感すり流し汁、つくねなどのつなぎJA金沢市加賀れんこん部会インスタグラムでレシピを公開中!詳しくはこちら@ja_kagarenkonコーポロ2021年2月号05