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教えて!森田さん今月のテーマ食の気をつけてほしい健康食品指定成分4品と医薬品相互作用健康食品の中には、注意が必要な成分や、医薬品との相互作用がある成分があります。どんな点に気をつければよいのでしょうか。コレウス・フォルスコリーなど4成分に注意現在、ダイエットや美容目的などさまざまなサプリメントが販売されていますが、中には健康被害が報告されるものもあります。たとえばプエラリア・ミリフィカ(タイで栽培される葛の根の一種)は、2018年7月までの5年間で200件以上の健康被害が国民生活センターなどに寄せられ問題となりました。厚生労働省は食品衛生法を改正し、2020年6月1日より健康食品で特に注意が必要とする成分を「指定成分等」として、被害情報届出を義務化するなど規制を強化しました。指定された成分は4品目(表)で、2020年6月から届出された被害情報は合計300件近くになります。特にダイエットサプリメントで人気のあるコレウス・フォルスコリー(インドやネパールに自生するシソ科の植物)は報告数が多く、下痢、腹痛、発疹などの症状が寄せられています。かつて2000年代には台湾のアマメシバのサプリメントなど、健康食品で死者が出て販売停止の措置がとられたこともありました。今回の4品はそれほど重篤な健康影響を生じるものでないので販売停止とはされませんが、使用にあたっては注意が必要とされたものです。そのことが消費者に伝わるように食品表示基準も改正され、これらの健康食品には「指定成分等含有食品」「特別の注意が必要です」「体調に異変を感じたら速やかに摂取を中止し、医師に相談してください。販売者の電話番号に連絡してください」などの表示が義務付けられています。執筆者PROFILE次に注意してもらいたいのが、健康食品と医薬品との相互作用です。例えば、カルシウムや鉄などのサプリメントと抗生物質(テトラサイクリンなど)を併用すると、薬の吸収が阻害される恐れがあります。また、クロレラやイチョウ葉などの健康食品は、血液をサラサラにする抗凝固薬のワーファリンなどと飲み合わせると薬が効かなくなることがあります。医薬品との相互作用について、きちんと注意喚起の表示をしている食品もありますが、情報がないものもあります。健康食品は「健康な方が健康保持を期待して使うもの」が前提。病者向けではありませんので、薬を飲んでいる方は特に注意が必要です。消費生活コンサルタントもりた森田満樹※2020年6月から報告されている健康被害(2021年6月7日厚生労働省資料より作成)。プエラリア・ミリフィカとブラックコホシュの両方の成分が入った製品は8件報告国民生活センターによれば、全国から寄せられた健康食品による健康被害は、2019年で4,000件近く報告されています。内容は発疹などの皮膚障害、下痢などの消化器症状などさまざまですが、中には体調が悪くて解約したくても、事業者が解約に応じてくれないといった事例もあるそうです。健康食品でトラブルとなった場合は、まずは「188(いやや)」に電ま消費者団体(一社)Food CommunicationCompass代表。消費生活コンサルタント、東京海洋大学非常勤講師。食品安全、食品表示、消費者問題などで、講演や執筆活動を行っている。著書は『新しい食品表示がわかる本(女子栄養大学出版部)』『食品表示法ガイドブック(ぎょうせい)』など。指定成分等含有食品コレウス・フォルスコリ―プエラリア・ミリフィカブラックコホシュドオウレン宣伝されている効果ダイエット肌にハリ、バストアップ更年期障害の軽減痛みに効く、解毒話して最寄りの消費生活センターに相談しましょう。き主な健康被害被害数*下痢、腹痛、発疹月経不順、不正出血15823肝障害89(海外)肝機能障害医薬品との相互作用にも注意0(海外で多発)コーポロ2021年9月号