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見る#むすび。的大人の修学旅行
2023.10.13 無鄰菴(むりんあん)
もっと知りたい!大人の庭園旅
無鄰菴は明治・大正時代の大物政治家・山縣有朋の別荘。
彼の指示のもと作られた庭は、近代日本庭園の傑作と評されています。
とはいえ、そもそも
「庭園って時代ごとに特徴があるの?」
「庭の楽しみ方がイマイチ分からない…」
なーんてギモンが浮かんだアナタ!安心してください。
無鄰菴には週末庭園ガイドがあり、庭師コンシェルジュに解説してもらいながら
庭園巡りができるんです!
(写真提供:全て植彌加藤造園)
近代を代表する作庭家・七代目小川治兵衛が作庭。
東山をメインに、園内には琵琶湖疏水から引かれた小川が流れ、芝生が広がります。
自然そのものの躍動的な流れを表しているのがこの庭の特徴。
部屋から鑑賞するだけではなく、散策して楽しむ庭。
園路を辿って歩くことで、変化する風景を五感で感じることができます。
園路を歩いていると、ひときわ大きな飛び石が。
その上に立つと、一層風景が美しく、ひとつひとつが際立って見えるのは、単なる偶然…?
ではありません。
実はこの石は、「視点場」と呼ばれるいわばビュースポット。
「ここに立って見てください」という作者からの隠れたメッセージなんです。
園路で目立つ飛び石や分岐点があったら、立ち止まって景色を眺めてみて。
散策するうちにだんだんと木が茂り、いつの間にか野から山の風景に。
こちらは園内の東に配置されている三段の滝。
最も幅の狭い場所に設置されているにもかかわらず、大きな石を左右に振ることで
狭さを感じさせない工夫がなされています。
50種以上もの美しい苔や野趣に富んだ野花など、庭園にはまだまだ
見どころがいっぱい!!
そして大充実の庭園散策のあとは、甘い物が欲しくなる…
のは私だけじゃないはず(笑)。
週末庭園めぐりはお抹茶付きですが、母屋の1階には一般利用できるカフェも併設。
福寿園のお茶や無鄰菴オリジナルどら焼きなどが楽しめます。
庭園入り口の右手にある洋館では、山縣有朋の庭園に対する美意識や庭園の育み方を
紹介するパネルや映像を公開中。
明治31年築のレトロな建築にもご注目。
散りばめられた緻密な計算や隠された美意識――庭の見方を知ると、
京都の他の名庭も訪ねてみたくなっちゃいますね!
無鄰菴の庭園ガイドで、知れば知るほど面白い庭の世界をのぞいてみませんか。
Informations
京都市左京区南禅寺草川町31
TEL:075-771-3909
時間 9:00~18:00(10~3月は~17:00、最終入場は閉場の30分前まで)※1時間ごとの事前予約制
お休み:12月29日~12月31日
料金:600円※4/1~9、24~30、5/1~31、9/24~30、10/15~21、11/1~5、
12/1~3は900円、11/6~26は1,100円。
※入場料のみで見学できるのは庭園、母屋一階、洋館となります。
※小学生未満は無料
※その他入場料免除対象あり。詳細は下記公式サイトをご確認ください。
◎市バス「南禅寺・疏水記念館・動物園東門前」下車、徒歩約4分
*週末庭園ガイド
日時:毎週土・日曜、各日 10:30~12:00(90分/回)
料金:3,800円(入場料・お抹茶料込)/人
定員:各回4名(要予約・先着順)
※前日までに要予約(当日の予約については電話または窓口にて要相談)
*無鄰菴公式サイト