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見る食べる#むすび。的大人の修学旅行
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2023.10.06 京菓子資料館
めくるめく京菓子の世界へようこそ!
「お菓子の資料館なんて、‶おいしい″予感しかない♡」とワクワクしながら訪れた
京菓子資料館。京菓子の老舗・俵屋吉富烏丸店に併設されています。
入り口からエレベーターで2階へ上がり扉が開くと、目に飛び込んできたのは
大きくて美しい生け花――。
と思いきや、なんとこれは砂糖でできている糖芸菓子。
えぇー!お菓子だと言われてもにわかには信じられません。
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俵屋吉富の成岡さん曰く
「糖芸菓子はできる限り本物に近づける写実性を追求しています。
ただ本来京菓子は、四季の美しさを抽象的に表現するのが特徴なんですよ」とのこと。
例えば、下の写真の牡丹の花が見事な糖芸菓子。
手前左右にある2つの京菓子は何を表しているでしょう??
正解は…鶴と亀!!
「まず目で見て楽しみ、名前を聞いてなるほど、と思う。改めてそこに表現された美を
感じながら味わう。京菓子は五感で楽しむものなんです。」と成岡さん。
うーん、奥が深い!!
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展示を見ていくと、なんだかかわいい木型発見!
こちらは外国製のお菓子の型。
安土桃山時代にポルトガルから伝わった南蛮菓子によって、和菓子の世界は大きく
広がったそう。
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これも必見!
江戸時代の菓子の図案帳。
アートなデザインの下には、菓銘と材料が書かれています。
商品カタログの役割を果たすこともあったそう。
こんなカタログ、かわいすぎる…!
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江戸時代に公家にお菓子を納める際に用いられた重箱。
螺鈿(らでん)細工がきらめいて綺麗…(うっとり)。
常設展ではこのほかにも、京菓子の歴史を紹介する貴重な資料が展示されています。
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最後は1階のお茶席「祥雲軒」でお待ちかねの実食タイム♡
写真は取材時(夏)の上生菓子「打ち水」。
見てください、この緑にみずみずしさを与える水の表現!さすがです。
もちろん祥雲軒のみの利用も可能。
穴場なので、静かに一服できますよ!(小声)
呈茶:季節のフルーツ琥珀500円(税込)または3種から選べる上生菓子700円(税込)
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令和5年12月19日までは、企画展「お菓子が目にした時代」を開催中。
京菓子の発展の舞台であった茶の湯の世界を時代ごとに追い、千利休や織田信長、
徳川家康などの茶会の様子も再現します。
この企画展、呈茶付きなのがうれしいポイント。
見て・食べて・感じる京菓子の世界へ、この機会にぜひ足を運んでみてくださいね。
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Informations
京都市上京区柳図子町331-2
TEL:075-432-3101
時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
料金:無料 ※企画展開催の際は有料
お休み:水・木曜(年末年始、展示替え等臨時休館あり)
◎地下鉄烏丸線「今出川」から徒歩すぐ
*企画展「お菓子が目にした時代」
期間:開催中~令和5年12月19日(火)まで
料金:800円(税込、呈茶料を含む)