西ブロック
丹波マンガン記念館で負の歴史を学びました
昨年度は憲法についての学習会を2回企画しましたが、今回は地元(京北)にある丹波マンガン記念館見学を通して、戦争における日本の加害の歴史を学びたいと、コープクラブさんにもお声かけして開催しました。
マンガンは鉄に混ぜると鉄を強くする特性を持っているため、戦時中、その用途の90%は大砲や銃身などを作るために使われ、京都府丹波盆地には約300ものマンガン鉱山があったそうです。暗い坑道内を歩きながら、採掘のために連行された人々の強制労働がどんなにひどいものだったのかを想像すると、胸が痛くなりました。講師をお願いした江口さんには、鉱山見学時の解説だけでなく、見学後の学習会で、丹波マンガン鉱山の歴史や、マンガンそのものが持つ意味、大量の採掘が必要とされた戦時中に行なわれた強制連行と危険な重労働についてのお話を伺いました。
ドイツには加害の歴史を伝えるものが1,000か所残っているのに、日本にはほとんどないという事実にも驚きました。負の歴史を隠すのではなく、学び過去を認めた上でこそ、平和なくらしや基本的人権も守られていくのだと、それぞれが気づきを得た平和学習会になったと思います。
<参加者の感想より>
・はじめてマンガン記念館に行きました。暗い坑道の中で14~15時間も強制的に働かされていたと聞き、想像を絶する状況に言葉を失い、暗く重たい側面に触れた気がしました。もっと多くの人に知ってほしいと感じました。
・日本にもいくつかある「加害者側に立つ展示」を知らなければいけないし、広げないとと思いました。立命館大学国際平和ミュージアム、沖縄平和祈念館、釜トンネル等...。知らないことがいっぱい!広く知らせたい、広げてほしいことがいっぱいです。
・過去を認めなければ、平和への進歩はないと思います。身近にある負の遺産に、人としてのあり方を学ばせていただきました。子供に伝えていかなければならないと感じました。
・とても貴重な企画だったと思います。江口さんのお話からも、基本的人権の立場から、つらい史実・重い史実を、誰もが知っていくべきことだと思いました。こんな自由な話し合いができるのも、現行憲法がある故のこと。何としても、今の憲法を守り通したいです!
・マンガン採掘の事実から始まり、日本が戦争中に行なった加害の歴史についても、具体的に知る事ができました。採掘現場を見たり、坑夫だった人達の証言をパネルで見て、真に迫る事実をつきつけられたようで、体験することの大切さも学びました。