京都府産特別栽培米「京式部」
商品ものがたり
京都府産特別栽培米「京式部」
●宅配にて10月2回、11月2回取り扱い
※企画回、規格ともに変更になる場合があります
さあ、新米の季節がやってきました!
今秋、京都ならではのブランド米として開発された新品種「京式部」がこの秋から本格デビューします。「大粒で香りが良く、白さ、つや、甘みがあるお米」との評判で、京料理の料理人も注目するお米です。
「京都ブランド」のおいしいお米、誕生。
そろそろ新米が本格的に出回る時期となりました。今年の新米はまず京都の新しい品種「京式部」から味わってみませんか?
現在、京都の米作付面積の半分を占める「コシヒカリ」。特に丹後産のコシヒカリは、過去に何度も「米の食味ランキング※1」で最高ランクに選ばれるほどの高品質を誇っていましたが、近年続く猛暑の影響で、品質の低下が課題となっていました。
また、全国各地で新品種が開発され、ブランド米が続々と誕生する中、産地間競争が激しくなりました。このような中「私たちも全国トップクラスの高品質なブランド米をつくり、京都のお米業界を盛り上げていこう!と新品種の開発が始まりました」と、京都府農林水産部の加茂雅紀さんは話します。
※1(財)日本穀物検定協会が炊飯した白飯を試食して評価する食味官能試験。全国規模の産地品種について行われる
今夏の田んぼの様子。「春の長雨などの影響を心配しましたが、順調に生育しています」と辻さん
品種の選定には
京料理人やお米マイスターも参加
2017年、京都府は米の品種改良や技術開発などを行う「国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構」と共同で新品種の開発をスタート。保有する品種候補を数種類、京都府農林水産技術センターなどで試験的に栽培し、暑さや病害虫への耐性、品質、収量などを細かくチェックしました。
中でも、特にこだわったのが食味検査。「京都料理芽生(めばえ)会」会員の京料理人やお米マイスター※2が集まり、味や香りをもとに系統※3の選定を重ねること3年。そうして絞り込んだ系統が、待望の新品種に決定しました。
2020年には、新品種を試験栽培し収穫。試食した京料理人からは、味・香り・見た目のいずれにおいても高い評価を得ました。新品種はその香り高さから、薫りの物語と言われる「源氏物語」の作者・紫式部をモチーフに「京式部」と命名。「華やかで平安の雅を感じられる品種になるように」との想いが込められました。
※2 米穀店などお米に関する専門職経験がある人のみが受験できる民間資格
※3 系統とは、品種登録される前の段階のもの
※4 稲の穂先が現れる時期
京都でしか食べられないお米
おすすめは「白ご飯」!
「京式部」は、甘みのある味と香りのほか、大粒で白くつやがあり、お茶碗に盛りつけた時の見栄えにも優れています。開発に携わった人たちは、「白ご飯が一番おいしい。主食にぴったり」と太鼓判。この品質を維持するため、独自の統一栽培基準を設けています。
「例えば「遅播(ま)き・遅植え」にすることで、稲穂の中で米粒が太っていくタイミングがお盆の最も暑い時期になることを避け、米の品質を確保しています。また、化学合成農薬・肥料の使用を地域の慣行レベルの半分以下に減らす「特別栽培米」仕様で環境に配慮。病気を防ぐための種もみの消毒を、農薬の代わりに温湯で行ったり、害虫のカメムシの発生を抑えるため、こまめに畔の草刈りを行っています。
さらに、通常一気に行う脱穀した米の乾燥を、2段階でゆっくり丁寧に乾燥させることで、米粒の割れを防ぎます。そして、最終的に商品になるのは、玄米の段階で厚みが1.9㎜以上の大粒で色彩選別をクリアした粒のみ。一般の米に比べ、栽培から製品化までにかなりの手間ひまがかかっています。「手間はかかりますが、京都ブランドの名に恥じない高品質な米を提供する。そのことを理解・共感いただける農家にのみ栽培をお願いしています」と加茂さんは力強く語ります。
今年収穫予定の60tの「京式部」を取り扱うのは、料亭や百貨店、そして府内全域へ長年にわたり京都産の米を供給してきた京都生協。「京都でのみ生産する、京都でしか食べられないお米です。まず、京都の人に親しまれる存在に育てていきたい」と、加茂さん。
炊きたての華やかな香りと味わいを、ぜひご家庭でご堪能ください。
「まずは京都の皆さんに食べていただきたいです!」
「「京式部」をこれからも大事に育てていきます」
①京都食料株式会社営業部 米倉裕人(よねくらひろと)さん
②JA全農京都農畜産部米穀課 渡邊寛人(わたなべひろと)さん
③JA全農京都農畜産部米穀課 井上理慧(いのうえりえ)さん
④京都府農林水産部農産課 辻康介(つじこうすけ)さん
⑤京都府農林水産部農産課 加茂雅紀(かもまさき)さん
生産者のおうちごはん
老舗料亭もおすすめ!
「京式部」の上手な炊き方のコツ
【計量】
・米はすり切りでしっかり計量!
【洗米】
・はじめは1~2回かき混ぜてすぐに水を替える
・2 回目以降は円を描くように10 回ほど混ぜる(×3回)
【浸水】
・洗ったお米をざるに上げ、1~2分水切り
・水加減は炊飯器の目盛り通りに!
・浸水時間はお好みで
固め:15 分 柔らかめ:40 分
【炊飯・ほぐし】
・炊飯器の設定どおりに炊く
・炊きあがったらご飯をよくほぐす
余分な水分を逃がします