宅配取り扱い商品として組合員から「臭みがなく、味が濃くておいしい」と人気の「南国元気鶏」シリーズ。この度、11月から京都生協でも産直商品になりました！ 愛情たっぷり、こだわり抜いて育てられた「 南国元気鶏」の魅力を探るべく、生産地の鹿児島県を取材してきました。

おいしさにこだわった鶏肉、
ついに産直デビュー

お手頃で栄養価に優れた鶏肉は、私たちの食卓に欠かせない存在です。「よく食べるからこそ安全・安心はもちろん、おいしさにもこだわりたい」。そんな願いを叶えるのが、この11月から京都生協の産直商品に認定された「 南国元気鶏」です。

産地は、全国第2位の鶏肉生産量を誇る鹿児島県の出水（いずみ）市。森と海に囲まれ、温暖な気候に恵まれた自然豊かな地域です。生産者の「マルイ食品（以下、マルイ）」は全国有数の養鶏専門農協「マルイ農協」を母体とし、鶏の飼育だけでなく、飼料の製造、食鳥処理、物流までをも自社で一貫して行っています。1957年設立の歴史と信頼ある養鶏のスペシャリストです。

「組合員の願いに応えたい」
その想いでつくった鶏肉

「 南国元気鶏」は、約47日間の全飼育期間※ 通して抗菌剤、抗生物質などの薬品を使用せずに育てています。その飼育・生産方法は生産者の「より安全でおいしい鶏肉を届けたい」という情熱から生まれました。

マルイの鶴長さんは開発当時の話を「価格の安い輸入鶏肉に押されて養鶏を辞める者も多かったと聞いています。私たちの鶏肉の価値とは何か、を問う日々だったそうです」と語ります。
「消費者の願いに応えたおいしい鶏肉」をマルイの新たな価値とすべく、「無薬飼育」への挑戦がスタートしたのです。全てが手探り状態の中、一つひとつデータを取り、試行錯誤を繰り返し、通常は出荷前7日間と定められている休薬期間を10日間、14日間…と徐々に伸ばしていきました。そして開発から約4年後の1997年10月、ついに全飼育期間において抗菌剤・抗生物質を与えない無薬飼育に成功しました。

※法律で定められている「ヒナの段階でのワクチン接種」は実施しています

ストレスの少ない環境で大切に育てられたヒナ。
引き締まった身体とふわふわの羽が自慢です

わが子のように、
愛情と手間ひまかけて。

「南国元気鶏」誕生から24年、変わらずこだわりの鶏肉をお届けできる秘密は、マルイならではの生育方法にあります。最も重視しているのは、ヒナの健康管理です。ヒナに与える飼料は100％自社グループ製造で、日齢や気候に合わせた最適なものを配合しています。また、温度変化に弱いヒナのために、農場の温度管理も欠かせません。夏は換気扇の調整やカーテンの開け閉めをこまめに行い、冬はヒーターで床を温めます。「子どもが風邪をひかないように布団をかけてやるのと同じ気持ちで育てています」と、生産者の川畑さんは話します。

農場ごとにヒナの一斉受け入れ・出荷を行い、出荷後の農場を徹底的に清掃・消毒するのも無薬飼育にとって重要なポイント。清掃・消毒期間を20日以上確保しているため、通常の養鶏よりもヒナを育てられる回数は少なくなりますが、それは収益よりも衛生面・品質面を重視しているから。ヒナが十分な栄養ときれいな農場でストレスなく元気に育つからこそ、おいしい鶏肉になるのです。

約47日間、大切に育てられた鶏は食鳥処理場へ。最新の機械で素早く解体処理することで、臭みの少ないきれいな鶏肉になります。計量・仕分け・部位ごとのバラシは機械で行われ、最後に機械で取り切れない小さな骨などを手作業で丁寧に除去し、多くの手間ひまをかけて組合員のもとへ届けられます。生産者の想いが育てる特別な鶏肉「 南国元気鶏」は「肉の旨みが強く味にコクがある」と、組合員からも高い評価を受けています。毎日の食卓はもちろん、クリスマスなどのハレの日にもぜひお試しください。

ヒナは約47日間かけて3kgほどに立派に成長

（左）飼料はマルイのオリジナル。作り置きはせず、常に新鮮な飼料を与えています
（右） 南国元気鶏の農場は、人里離れた静かな環境にあります。鶏にストレスを与えないためです

細かい骨片を人の手で取り除きます

生産者のおうちごはん