熟仕込食パン(5枚)1斤
商品ものがたり


熟仕込食パン
(5枚)1斤
●宅配・一部店舗にて取り扱い
進学や就職など、新生活の季節到来。1日を乗り切るパワーの源は、朝食ですよね。おいしい「熟仕込食パン」を食べれば元気100倍!その秘密を取材しました。
「小麦の目利き力」が自慢
新しい生活が始まる春の朝食に、しっとりもちもちふわふわの食パンはいかがでしょうか。「熟仕込食パン」は組合員の声を聴き、おいしさと品質にこだわりながらリーズナブルな価格を実現した、毎朝食べたい食パンです。
製造しているのは奈良県桜井市にある巽(たつみ)製粉株式会社(以下、巽製粉)の桜井工場です。半焼成(はんしょうせい)※ パン「 ブラウンサーブロール」でおなじみの会社ですが、もともとは、1877年(明治10年)に製粉所として創業。その後、伝統的な手延べ素麺(三輪素麺)や小麦粉の加工食品であるパンなどに事業を拡大していきました。
「長年培ってきた経験と蓄積してきたデータをもとにした、小麦の目利き力が最大の強み」と話す巽製粉フローベル製パン事業部・石井康成さん。「小麦は自然の産物。天候の影響や産地などによって、小麦粉の品質には微妙なばらつきがあります。そこで仕入れる産地を調整し、安定した品質のパンを焼き上げるのが私たちの腕の見せどころです」。
※ 焼き上がりの少し前の状態を冷蔵でお届けするパン。トースターで焼くと、焼き立てのパンがお家で楽しめます。


中種をこねる時間は、製造部門を担う職人のカンで微調整。混ざり具合や伸び加減を、つぶさにチェックします。
やわらかく、しっとり、
もっちりを目指して
「熟仕込食パン」が目指したのは、やわらかく、しっとり、もっちりした食パンです。
まず、やわらかい食パンを作るため、パン生地の製法として、2段階に分けて材料のミキシングと発酵を行う「中種(なかだね)法」を取り入れています。中種法は発酵時間が長いため、小麦粉が水をよく吸収しやわらかくなるうえに、固くなりにくいという特徴があります。
次に、パン酵母と一緒に、天然酵母の一種「パネトーネ種」を配合。パネトーネ種は、発酵熟成時に旨味を引き出す酵母と、焼成しても風味の良さを残す数種の乳酸菌が複合して働きます。そのため、きめ細かくしっとりとした食感に仕上がります。「組合員から『バターの風味を感じる』という感想をいただくことがあるのですが、実はバターは使っていません。パネトーネ種のおかげで材料の持つ良い風味が醸成されているのだと思います」(宮川義行製造部長)。
さらに、「湯ごね生地」にも注目しました。湯ごねとは、小麦粉を熱湯で混ぜて糊化(こか)させる技法。湯ごね生地を混ぜ込んだパン生地は水分を多く含み、もっちりとした食感のパンになるのですが、配合率によってはべたべたになってしまいます。試行錯誤の末、中種生地80%と湯ごね生地20%を混ぜ合わせることで、もちもちとした食感を実現することができました。
変形問題に〝斜線補強〟
ところが、やわらかさを追求するあまり、食パンの上部や側面が変形する「腰折れ」が発生。「やわらかさゆえに起こる問題ですが、やわらかさは妥協したくない」と考えた巽製粉。配合を工夫し、さらに業務用食パンで培った技術を生かして食パンの側面に斜線状の模様がつく焼型で焼き上げることで、〝補強〟を図ったのでした。
中種法でやわらかく。パネトーネ種でしっとり。湯ごね生地でもっちり。試作を重ね、工夫を凝らし、ようやく3つの目標を達成した食パンが完成。これが、「熟仕込食パン」です。
そのまま食べても、トーストしても、他の食材とアレンジしてもおいしい〝万能選手〟です。ぜひ一度ご賞味ください。


中種発酵:小麦粉、水、パン酵母で作った中種は約4時間半かけて発酵。湯ごね生地は仕込んでから一晩冷蔵熟成


本仕込:発酵後の中種生地と湯ごね生地、砂糖や油脂などの材料を全て入れてミキシング


ねかし:本仕込後の分割でダメージを負った生地を、20分間ほど休ませる「ねかし」工程


オーブン:約220℃のオーブンで、40分かけて焼成


放冷:焼成から包装まで90~120分


スライサー:冷却後の食パンの中心温度は35℃程度。スライスし1斤ずつ袋詰め。中種生地の仕込から包装まで約8時間



巽製粉株式会社・フローベル製パン事業部
営業次長 石井 康成さん
「材料、生地の配合、焼成時間など、本当に苦労して生み出した自信作です」

巽製粉株式会社・フローベル製パン事業部
製造部長 宮川 義行さん
「お届け日(購入日)に、まず、香りをかいでみてください」

巽製粉株式会社・品質保証部
部長 植田 定幸さん
「毎日食べても食べ飽きない、おいしい食パンです」
おいしい食べ方
石井さんおすすめレシピです
①5枚切りのパンを2枚用意する
②パンの片面にバターとマスタードを塗る
③②に千切りキャベツ、とんかつをのせる
④ソースをかけてサンドしたら2等分に切る
季節を楽しむ
四季彩レシピ
卵たっぷりパンキッシュ


調理時間 約15分(焼く時間は除く)
【材料】(3~4人分)
熟仕込食パン(6枚切り)3枚 、しめじ 100g、ブロックベーコン80g、菜の花50g、玉ねぎ1/4個、ピザ用チーズ30g、オリーブ油大さじ1、A =<卵3個、牛乳1カップ、塩小さじ1/4、こしょう少々>、バター適量
【作り方】
1. 食パンはめん棒でのばす。
2. しめじは石づきをとってほぐす。ベーコンは棒状に切り、玉ねぎは薄切り、菜の花は食べやすく切る。
3. フライパンにオリーブ油を熱し、②を炒める。
4. 耐熱の器(14㎝×18㎝×5㎝)にバターをぬって①を敷き詰め、②を入れて混ぜ合わせたAを流し入れる。
5. ピザ用チーズをのせ、180℃に予熱したオーブンで約40分焼く。