有田みかん
商品ものがたり
※収穫時期により、みかんの色が異なります
有田みかん
●店舗・宅配にて10~11月頃より取り扱い
宅配では、10月中旬より有田、しもつコープファームの共同企画である「和歌山みかん」を取り扱い(収穫開始時期により前後することがあります)
有田から京都へ産直46年
甘くて味が濃く、ほどよい酸味の効いた「有田みかん」。皮が薄くてむきやすく、食べやすいので、赤ちゃんからお年寄りまで幅広い世代にファンを持ち、京都生協と縁の深いロングセラー商品です。
生産地は、温州みかんの生産量がなんと17年連続日本一の和歌山県。1574年(安土桃山時代)に栽培が始まった、歴史あるみかん王国です。特に栽培が盛んなのが県西部の有田地域。関西圏で知らぬ人はいない有田みかんは、2006年、地域団体商標に登録。そのブランドみかんの中でも、農事組合法人有田コープファームが生産・販売するのが有田みかんです。ブランド化するずっと前の1976年に、京都生協の農産物における産直商品第1号として誕生しました。
「当時、みかんの収穫量が増えすぎて、全国的に価格が大暴落。農家は、市場に出荷しても販売価格を決められるわけではありません。経営が行き詰まり、他の果樹作物に転換したり後継をあきらめる農家が続出しました。そんな時、京都生協から産直商品として販売しないかとの申し入れがあり、和歌山から京都へ直送するようになりました。現在は86軒の組合員農家で構成されています」(有田コープファーム組合長理事・上西二三男さん)。
防腐剤なし、ワックスなし
手間のかかった、すっぴん自慢
産直の取り組みは、生産者にとって生協と対等に販売価格が交渉できる関係を意味しています。それと同時に、組合員が安心して食べられる安全性が求められます。
それぞれの農家では、慣行の栽培方法と比べ、農薬は3割減、除草剤は年に1~2回という使用基準を厳守。
さらに、「一般的に収穫前になると、みかんが木に成ったままのときに防腐剤を散布します。これにより、収穫後10日間ほどきれいな状態がキープできます。また収穫後にワックスをかける場合もあります。ツヤツヤとした見た目になるうえに、水分の蒸発を防ぐことができ日持ちがよくなります。しかし、私たちは産直有田みかんに防腐剤も、ワックスも一切かけません。選別の手間はかかりますが、うちの選果機は工程が短いため果実への負担は少ないんですよ。研磨ブラシもかけないので、〝すっぴん〟が自慢です」と同ファーム事務局長の服部和博さん。
夏の摘果(てきか)(余分な果実をつみとること)で、20~25枚の葉に対してみかん1個が育つように調整。
写真は11月頃のみかん畑
みかん畑の8割が段々畑
有田川をはさむように山々が連なり、平地の少ない有田のみかん畑は8割が山の斜面に石垣を組んで作られた階段状。「温暖な気候で、空から注ぐ日の光、海・川と石垣に反射する太陽光がみかんをおいしくしてくれます。海から吹くゆるい潮風も、みかんにいい。みかん栽培にうってつけの土地柄なんですよ」。
農家では、年の初めの剪定(せんてい)から春肥え、草刈り、樹形を整えて日当たりをよくし、暑い夏の盛りに摘果して、9月初めには畑に水を満たす「かん水」作業。ようやく収穫が始まれば、極早生、早生、中生、晩生と10月から12月中旬まで続きます。「木の様子はいつも気にしていますね。大切に育てた1個1個に愛着があります」(上西さん)。
産地直送で鮮度抜群。昨年よりも多くの収穫が期待できそうな今年の有田みかんを、ぜひ味わってみてください。
日当たりのよい斜面を埋め尽くす、みかんの段々畑。青色は風除ネット
季節を楽しむ
四季彩レシピ
みかんのアップサイドダウンケーキ
【材料】(直径15㎝の丸形1台分)
- みかん 2個、
- 溶かしバター 80g、
- 牛乳 大さじ2、
- A=グラニュー糖 40g、水 大さじ1
- B=全卵 2個、グラニュー糖 80g
- C=薄力粉 60g、アーモンドパウダー 40g
【準備】
- ・型にバター(分量外)を薄く塗り、オーブンシートを敷く。
- ・Cは合わせてふるう。
- ・みかんは皮をむいて輪切りにする。
- ・オーブンは170℃に予熱する。
【作り方】
- 1. 小鍋にAを入れて弱火にかける。ふつふつとしてきたら時々鍋をゆすり、こげ茶色になったら火から下ろし、水大さじ1を加えて色止めをする。
- 2. 1を型に流し入れ、みかんを重ならないように並べる。
- 3. ボウルにBを入れ、白っぽくなりもったりするまで泡立てる。牛乳を加えてさらに混ぜる。
- 4. Cを加え、ゴムベラで底からすくうようにして混ぜ合わせる。溶かしバターを加え、手早く混ぜ合わせる。
- 5. 2に流し入れ、オーブンで約40分焼く。