境港サーモン
商品ものがたり
境港サーモン 塩切身(甘口)
●160g 宅配にて3月2回、4月1回取り扱い
●280g 宅配にて3月2回、4月3回取り扱い
●刺身用切り落とし 宅配にて3月2回、3月3回、3月5回、4月4回取り扱い
震災を乗り越え、地元の協力をもとに養殖再開
和食から洋食まで、生で良し、焼いて良し、その他いろいろな食べ方で楽しめるサーモンは、日本人が好きな魚の代表。2017 年からコープで取り扱いを始めた境港サーモンも毎年注文数を伸ばす人気ぶりです。
境港サーモンは、鳥取県西部にある弓ヶ浜水産株式会社で、養殖から加工まで一貫生産を行っています。年間約1,600トン、その数は全国で養殖されるサーモンの約1割にあたります。
実は、境港サーモンは、ギンザケ養殖が盛んであった宮城県女川(おながわ)町で養殖が始まりました。しかし、2011年の東日本大震災で工場や事務所が全壊。一からスタートすることが困難な状況であったため、㈱ニッスイのグループ企業のあった鳥取県境港市へ移転を決意。簡単に移転といっても養殖には大規模な設備が必要です。鳥取県や境港市、鳥取県漁協など地域の皆さん、関連企業のバックアップの中、事業再開にこぎつけました。
海面養殖中のサーモン。鳥取県境港市の弓ヶ浜半島東側に広がる、美保湾の沖合にいけすは設置されています
養殖に最適! 良質な淡水と
海水を併せ持つ境港
そもそもサーモンの養殖には、淡水での育成期間と海水での養殖期間が必要なのですが、その点において弓ヶ浜はうってつけ。中国山地の名峰大山からの清流と西日本有数の漁場である境港という、サーモンの養殖に最高の環境がありました。
稚魚から成育させる淡水養殖池にはミネラルウォーターにも使用される大山の雪解け水を使用※1。清浄な淡水で約1年間、大切に育てられ、海上いけすへと移されます。
海上では約5万匹の養殖が可能な直径25mの広々したいけすの中で、半年間育てられます。水中カメラや、水温・溶存酸素のセンサーなどで、サーモンの状態を逐一計測しながら、育成を管理しています。速い潮流、荒波といった日本海の過酷な状況そのままのいけすで育つため、運動量が多く、身が締まり、脂が適度にのったおいしいサーモンとなります。
また、給餌(エサやり)には最先端技術を導入した給餌プラットフォームシステム(下画像②)を使用。天候が悪く、船を出せない日でも適量をしっかり供給できます。エサ(配合飼料)は、魚粉や穀物などを配合したペレット状のものを厳選して使用し、抗生物質は一切使用していません。栄養面はもちろん、成長度合いに合わせてエサの形状を変えるなど、サーモンの成長と安全な生産に気を配っています。
※1 一部委託場は大山の雪解け水ではありません
一匹一匹丁寧に活〆(いけじめ)
手間をかけることがおいしさの秘訣
サーモンのおいしさを損なわないように加工する一番のポイントは鮮度管理。海に隣接した工場で加工は行われます。
まずは、大きないけすから岸近くの小さないけすへとサーモンを移します。そこから傷をつけないようフィッシュポンプで吸い上げるのですが、これが魚を弱らせないための大きな工夫。水揚げされたサーモンに電流を流して仮死状態にしてから、一匹一匹手作業で丁寧に活〆(いけじめ)にします。活〆とは、魚の目の後ろにある延髄(えんずい)を包丁で刺して運動機能を止め、血抜きする方法。魚が苦しむ時間を極力少なくする方法で、アニマルウェルフェア※2への配慮と同時に、ストレスによる鮮度劣化を抑える効果があります。
加工場に搬入後はわずか10分程でフィレ状に加工。ついさっきまで元気に泳いでいたサーモンの鮮度を守りながら加工することで、歯ごたえが良く、刺身としてもおいしい境港サーモンをお届けできるのです。
※2 家畜などの動物の誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なくし、行動要求が満たされた健康的な生活ができる飼育方法を目指す考え方
加工直前まで元気に泳げるよう、加工場に隣接したいけすを設置
季節を楽しむ
四季彩レシピ
北欧風サーモンスープ
【材料】(2人分)
- 生鮭切身 2切
- じゃがいも 1個
- 玉ねぎ 1/2個
- 人参 1/3本
- 牛乳 1/2カップ
- バター 10g
- にんにくのみじん切り 1片分
- A=顆粒コンソメ 小さじ1、水 1カップ
- 塩・こしょう・オリーブ油・ディル 各適量
【作り方】
- 1. 玉ねぎはくし形切り、じゃがいもと人参は食べやすく切る。
- 2. 生鮭はひと口大に切る。
- 3. 鍋にバターを溶かし、にんにくを炒める。香りが出たら1を入れて中火で約2分炒める。
- 4. Aを加え、沸騰したら2を入れてふたをし、弱火で約10分煮る。
- 5. 牛乳を加えて温め、塩、こしょうで調味する。器に注ぎ、オリーブ油を回しかけ、ディルを散らす。