点検レポート
工場点検 京都生協コープ商品 ポークウインナー・ブルストウインナー タケダハム㈱
- 2021年02月25日
- 工場点検
点検日 2020年8月17日
京都生協コープ商品「ポークウインナー」「ブルストウインナー」を製造していただいているタケダハム(株)本社工場は、大阪府羽曳野市にあります。仁徳天皇陵(日本最大の古墳)をはじめとする百舌鳥・古市古墳群(世界遺産)に囲まれています。
工場へ入る時は、まず工場専用の服に着替え、長靴に履き替えます。そして体温測定、健康状態チェックをします。次に粘着ローラーで毛髪やゴミを取り除き、手洗い、手指消毒をします。その後、殺菌水槽で長靴を消毒し、エアシャワー(服装にきれいな空気を当てて、表面に付いた塵を吹き飛ばす装置。)を通ります。
異物混入を防止する対策、入場時の殺菌の手順がしっかりしていることを確認しました。
こちらは原材料の肉の保管場所です。国産豚肉と国産鶏肉が温度管理された冷凍庫で保管されていることを確認しました。お肉の取り扱いについて気をつけておられることを工場の方に伺ったところ、お肉が到着したら、発注した物が間違いなく届いているか、また賞味期限、温度、外箱に汚れや破損が無いか確認されているとのことです。
ウインナー製造現場の紹介です。
まず肉を塩漬けにします。その前に骨など付いていないか確認しながら、ていねいに形を整えて塩漬けします。
次に塩漬けした肉をひき肉にし、他の調味料などを配合して練り合わせます。(下の写真は材料を練り合わせる機械です。)
工場の方に伺った所、肉の練り具合は見た目と手触りで判断し、微調整されていることがわかりました。
材料が練りあがったら羊腸に詰めます。詰める量に気を付けて、張りが良くきれいに仕上がるよう注意されているとのことです。
腸詰めが済んだら乾燥させ、桜のチップでスモークしてから、蒸しあげます。
加熱が終わったら冷却し、つながっていたウインナーを一本ずつ切り離します。
切り離したウインナーを包装し、重量の確認を行った後、金属探知機で金属片がないかを確かめます。ウインナーの包装はクリーンルーム※1で行われています。
※1 空中における浮遊小粒子(ホコリなど)、浮遊微生物が限定された清浄度レベル以下
に管理された空間。クリーンルームは専用の服装と作業靴で入ります。
最後に、包装に傷など無いか、賞味期限が正しく印字されているかを確認し、出荷用の箱に入れておられました。
製造現場を点検したあと会議室で、原材料の仕入れ伝票・原材料配合の記録などを確認しました。スモークして蒸した時の温度も記録され、きちんと加熱殺菌されていることがわかりました。(特に温度管理をすることは、安全な食品を製造するための重要な作業のひとつです。)
製造用機械の洗浄はマニュアルに沿って行われ、きちんと汚れが落ちているかは、検査で確認されています。
【点検者の所見】
仕様書※2の通り、適正に製造・管理されていることを確認しました。ウインナーの包装はクリーンルームで行われるなど、衛生管理・異物混入防止対策も徹底されています。
※2 商品の設計図。使用する原材料や、製造工程などが詳細に記載されています。
【メーカーからのメッセージ】
昨年からの新型コロナウイルスで少なからず生産に影響を受けた時期もありましたが、皆様に良い商品をお届けすべく、日々頑張っております。京都生協様に点検・指導いただきながら、安心・安全な商品づくりに邁進して参りますのでこれからもご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
タケダハム㈱ 本社工場 従業員一同
タケダハム㈱のホームページへ → http://www.takedaham.co.jp
【今回の点検対象になった商品について】
京都生協コープ商品「ポークウインナー」は、国産の豚肉を使用し、無塩せき※3製造した「細引きタイプ」のウインナーです。小さなお子さんにも喜んで食べて頂ける柔らかい食感のウインナーです。お肉の味をしっかりと感じることが出来ます。
※3 無塩せきとは、製造工程で亜硝酸塩など発色剤を使用せず製造することをいいます。
今回はウインナーの工場点検の紹介でしたが、タケダハム株式会社では、京都生協コープ商品「原形スモークベーコン」も製造していただいています。国産の豚肉を使用し、こちらも無塩せきで製造しています。
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