点検レポート
産直産地の点検 なす JA岡山
- 2023年04月28日
- 産地点検
点検日 2023年2月28日
京都生協の産直「なす」を生産されているJA岡山は、岡山県の岡山市(東区瀬戸町を除く)・玉野市・瀬戸内市・加賀郡吉備中央町の一部をエリアとする農協です。岡山市南区になすの選果場(JA岡山備南営農センター内)があります。
周辺一帯は児島湾の干拓地で、田畑と水路がひろがっています。干拓地のミネラルの多い粘土質の土壌と瀬戸内特有の温暖な気候を利用して、毎年9月から6月にかけてなすのハウス栽培が行われています。
この地域のなす生産者により、備南施設茄子部会を組織されています。
なすには、品種がいろいろありますが、ここで栽培されているのは「千両なす」です。卵を長くしたような形で、皮の色は濃い黒紫色で艶やか。皮が柔らかく果肉の舌触りがなめらかなのが特徴です。漬物の材料としても人気があるそうです。
産地の方のお話では「アクが少ないので、軽く塩もみしてそのまま食べられる。」と伺いました。(果肉は変色しやすいので、切ったらすぐ調理するか、水に浸けてください。)
京都生協でJA岡山産の産直なすは、毎年11月から6月にかけて宅配で取り扱っています。(取り扱い時期は、年により多少前後いたします。ご了承ください。)
備南施設茄子部会の副部会長、丸山さんの栽培現場(ハウス)を点検しました。
ハウス内、通路はきれいな状態でした。
ハウスの出入口(扉)は二重構造になっていて、ひとつ目の扉を開けて入ったら閉め、それからふたつ目の扉を開けてハウス内部へ入ります。ふたつの扉を同時に開けないようにすることで虫の侵入を防止しています。
ハウス内は二重構造により、冷えにくくする効果もあります。
また、2013年頃から害虫であるアザミウマの駆除に、天敵(タバコカスミカメ)を利用されています。これらの取り組みもあり、農薬を地域で一般的に使用されている量に比べ、5割近く減らして栽培されています。
ハウス内には、バンカー植物(タバコカスミカメが好んで集まる場所)を植えられています。タバコカスミカメはバンカー植物となすの間を行き来しながら、なすについているアザミウマを食べてくれます。
他にも、二酸化炭素を「なすの株元」に送り込む装置があり、光合成を促進させることで収穫量を増やす取り組みもされています。
選果場の点検をしました。
収穫されたなすは、各生産者のもとでおおまかに選別され、選果場へ持ち込まれます。計量と受け入れ時の検品後、選果機に一本ずつ並べます。
選果機にはカメラが付いていて、色や傷、表面の状態、形状などを判別します。サイズ、等級ごとに区分されて出てきます。
選果後、人の目で点検しながら、手作業で箱詰めされます。
場内の整理整頓、清掃状況に問題がないことを確認しました。
栽培の記録や資料を点検しました。
なすは、毎シーズン半年以上にわたって出荷されています。期間が長いので栽培の記録は、各生産者から「初出荷前」「シーズンの中間」「シーズン最終」の3回提出を受け、問題がないことを確認されていました。
【点検者の所見】
厳しい基準をもって、品質の良いなすづくりにこだわって生産されています。2022年には新規就農者も加わり、他の部会員の協力も受けながら、順調に出荷されていることを喜ばれていました。農薬や肥料を含む栽培計画の立て方や、栽培記録の管理体制、選果場の管理などにも問題ないことを確認しました。
【産地からのメッセージ】
瀬戸内の温暖な気候、豊かな土壌、そして生産者のきめ細やかな栽培管理が作り出す千両茄子。和・洋・中のどんな料理とも相性がよく、茄子本来のうまさも備えているので塩モミや素揚げなど簡単な調理法でも絶品です。虜になること間違いなし!
でぇれぇ~おいしい備南の千両茄子、いっぺん食べてみられぇ~
JA岡山から出荷された「産直なす」は仕入れ後、京都生協の農産加工センターであらためて検品します。続いてカタログでご案内している量に分けて袋詰めをし、宅配の物流センターで配達用の箱に詰め合わせ、みなさまのもとへお届けします。
京都生協農産加工センターのご紹介 (チラシ「生協の安全安心」へ)
【産地おすすめの千両なすの食べ方を教えていただきました】
※各メニューの名前をクリックしていただくとJA岡山のホームページ内へ移動し、
作り方をご覧いただけます。
トルタンタロン(ナスのオムレツ) ナスピザ
コロコロナスのお好み焼き ゴロっと、なす入り!肉みそおにぎり◎
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