点検レポート

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工場点検 京都生協コープ商品 紅しょうが(千切り・みじん切り) 永井漬物製造所

  • 2024年03月14日
  • 工場点検

点検日 2023年10月14日

 京都生協コープ商品「紅しょうが(千切り・みじん切り)」は、1985年に誕生。国産のしょうがを赤しそと梅酢で漬け込み、特有の紅色を出しているのが特徴です。誕生以来約40年、多くの組合員に支持されている商品です。ぜひご利用ください。

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 しょうがを千切りまたはみじん切りにし、梅酢や赤しそで漬込む工程は、奈良県吉野郡大淀町にある永井漬物製造所で行われています。その後、株式会社丸漬滋賀工場(以下、㈱丸漬)で、袋詰めし、金属探知機による検査などを経て製品となります。

 今回は、永井漬物製造所を点検しました。

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 工場への入場手順です。
 専用の服を着用し、粘着ローラーで服についた毛髪や塵をとります。掲示された手順書通りに手を洗い、ペーパータオルで水分を除去した後、アルコールで手指を消毒して入場します。

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 こちらは原材料の梅酢の保管場所です。
 梅酢は塩漬けした梅に「保管していた昨年の梅酢」を足して作られます。
 工場は築60年以上と説明がありました。天井のホコリが梅酢に落下するのを防ぐため、天井付近にシートが張られています。

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 こちらは、原材料の赤しそ抽出液の保管場所です。塩漬けした赤しそに梅酢を加え、赤しそ抽出液が作られます。永井さんより「赤しそは毎年6~7月頃に仕入れ、すぐに塩漬けして冷蔵庫で保管しています。こうすることで色落ちを防いでいます。」と説明がありました。

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 ここからしょうがの漬け込みです。
 しょうがが国産であることを伝票で確認しました。
 「紅しょうが(千切り・みじん切り)」にはひねもの(収穫後貯蔵したもの)が使用されます。
 新しょうがは、ひねものに比べて繊維が少なく薄切りにすると柔らかいので、お寿司のガリ(生姜の甘酢漬け)などに向いているそうです。永井さんより「紅しょうがに適した良い原料を仕入れるため、農家や生産組合ごとに品質のチェックが欠かせません。」と説明がありました。

 しょうがを洗浄して塩漬けします。永井さんより「漬け込む期間はおよそ60日以上で、そのあとは順次、次の工程に出していきます。」と説明がありました。

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 塩漬けが終わったしょうがを水で洗浄し、スライスします。

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 スライスしたしょうがを別の機械にかけて、「千切り」と「みじん切り」にします。

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 「千切り」「みじん切り」にしたしょうがを、何度も水を換えながら塩抜きします。

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 塩抜きしたしょうがの「千切り」「みじん切り」を、赤しそ抽出液・梅酢などで作った調味液につけこみます。永井さんより「毎回同じ味付けにすることが難しく、長年の経験と感覚が必要とです。」と説明がありました。
 自家製の「梅酢」と「赤しそ抽出液」を使うことで、京都生協コープ商品「紅しょうが」は特有の鮮やかな紅色に仕上がります。

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 漬け込みが終わったら、㈱丸漬へ出荷されます。
 しょうがの洗浄機がきれいに洗浄されていることを確認しました。

 しょうがのスライサーに使用しているネジは個数も管理されていることを確認しました。こうすることでネジが誤って商品に入ったとしても、ネジの紛失に気付くことができます。

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【点検者の所見】
 製造現場を点検した後、製造記録、書類などの確認と聞き取りを行い、仕様書※通りに製造されていることを確認しました。
 また、紅しょうがの製造記録を遡ることで、原材料のしょうがは国産であることが確認できました。また、梅酢の梅は「奈良県産」、赤しそ抽出液の赤しそは「国産」であることを伝票や記録で確認しました。製造工程の各段階ごとの記録を残すことで、万が一、製品に問題があった場合、どの段階で問題があったのかを調査することができます。
※仕様書・・・原材料や製造方法など、商品の設計図にあたるもの。
       商品の特徴を詳細に記載した書類。


【永井漬物製造所からのメッセージ】
 生協組合員の皆様、長年のご愛顧、ありがとうございます。京都生協コープ商品「紅しょうが」は、生姜の仕入れ・洗浄・塩漬け、調味液への漬け込みなど全て自社で行っております。調味液の材料となる梅酢や赤しそ抽出液も国産の梅と赤しそを使い、自社で製造しております。
 「安心して美味しく召し上がって頂きたい」・・・弊社の願いは、多くの方々のご協力のもと、叶えられております。

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【紅しょうがの食べ方紹介】
永井漬物製造所より、京都生協コープ商品「紅しょうが」のおすすめの食べ方を教えていただきました。

・卵焼きに「紅しょうが(みじん切り)」を入れます。鮮やかな色合いと食感が楽しめます。

・我が家ではタルタルソースのピクルスの代わりに、「紅しょうが(みじん切り)」を入れます。
 しょうがの「ぴりっ」とした味わいが癖になります。色合いもきれいです。 

・「紅しょうが(千切り)」を豚バラ肉で巻いて焼きます。豚肉との相性が良いです。
 味付けは、塩こしょうで仕上げても、甘辛く仕上げてもおいしいです。

・しらすと塩もみしたきゅうり、そして「紅しょうが(みじん切り)」をごはんに混ぜて
 おにぎりにします。夏場の食欲のない時に、とっても良いです。



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