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点検レポート

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産直産地の点検 賀茂なす JA京都 京野菜部会亀岡支部 賀茂なす部会

  • 2024年09月25日
  • 産地点検

点検日 2024年7月22日

 産直賀茂なすは、京都府亀岡市で「JA京都 京野菜部会亀岡支部 賀茂なす部会」(以下 賀茂なす部会)が生産しています。賀茂なす部会の生産者が栽培、収穫、選別、箱詰めしてJA京都へ搬入し、まとめて出荷されます。

 産直賀茂なすは、京都生協の店舗で毎年6月下旬から10月まで取り扱っておりますので、ぜひご賞味ください。

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 今回、生産者の河本さんの畑を点検しました。
 賀茂なすは、葉がすれるだけで傷がつくため、畑の周りに防風ネットを張って、風の勢いを和らげているとのことでした。

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 日当たりが悪いと、賀茂なすの色が薄くなることから、主な枝をⅤ字型になるようにし、まんべんなく日が当たるように工夫されています。
 畑はシート(マルチといいます)で覆われています。河本さんより「保水と草が生えるのを抑える役割があり、土の跳ね返りによる賀茂なすの汚れも防ぐことができる。」と説明がありました。
 畑は雑草が見られず、きれいにされていることを確認しました。備品は小屋で整理整頓されていることを確認しました。


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 畑の端にはソルゴー(イネ科の植物)が植えられていました。ソルゴーには賀茂なすの害虫を食べる天敵を集める役割があり、農薬の使用を減らすことにつながっています。ソルゴーのような役割の植物をバンカープランツといいます。

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 京野菜である賀茂なすは、京都こだわり栽培指針※1に基づき栽培されています。農薬を減らすことも取り組みのひとつです。

※1京都こだわり栽培指針
 堆肥と有機質肥料による健康な土づくりおよび輪作※2を基本とする京都の伝統的な栽培方法と最新の技術の組み合わせにより、農薬や化学肥料を減らしながら継続的で安定した生産を目指す栽培方法。

※2輪作
 ひとつの畑でいくつかの作物を順番に繰り返し栽培していく方法です。


 河本さんに苦労されていることを伺いました。
 賀茂なすは十分に水が行きわたって日当たりもよいと色よく仕上がるため、「水やり」が重要です。水をやりすぎると根腐れなど起こしてしまうので、なすの状態や土の乾き具合を見て、雨が降りそうなら水やりを控えるなど加減がむずかしいそうです。真夏は熱中症対策として、涼しい朝のうちに水やりをされています。
 賀茂なす部会の取り決めで、使用する農薬や農薬の散布回数が決められています。このため、農薬散布後の降雨により薬の効果がなくなったとしても、部会の取り決めから、散布をやりなおせない場合があります。天候にも気を使いながら作業する必要があるようです。

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 賀茂なすが出荷に適したサイズに育ったら、各生産者のもとで選別、箱詰めされ、JA京都へ搬入されます。

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 各生産者が搬入した賀茂なすを、とりまとめて出荷されている「JA京都 亀岡中部支店」を点検しました。

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 集出荷施設(選別、箱詰めされた農産物を集める所)には、今日生産者が搬入した賀茂なすの箱があり、JA京都の職員がサイズごとにまとめていました。

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 集出荷施設に修理が必要な損傷はなく整理整頓され、清掃状況に問題ないことを確認しました。

 栽培記録など書類の点検を行いました。
 JA京都では農産物の集出荷のほか、栽培の指導、栽培記録の点検などもされています。
 栽培の指導については、JA京都の職員が生産者を巡回されるほか、賀茂なす部会で栽培前の作付け会議、出荷前の会議、剪定講習、2週間ごとの目合わせ会(サイズや色づきなど品質にバラつきが出ないよう確認する会)、反省会など実施されています。「賀茂なす」のブランドを守る取り組みが毎年行われていることを資料や聞き取りで確認しました。農薬の使用に関することも会議で確認されています。
 栽培記録は「初出荷前」に回収され、JA京都の職員2人で農薬の使用状況などに問題ないことを確認してから出荷されています。初出荷以降は出荷が終わるまで毎月、栽培記録を回収し点検されています。栽培記録がルールに従って点検されていることを確認しました。
 なお、栽培記録は京都府の「京都こだわり生産認証システム」に基づく外部検査員の点検も受けていることも確認しました。

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【点検者の所見】
 点検表に基づき、栽培記録の記載内容、集出荷施設、畑を点検し、賀茂なすの出荷に問題ないことを確認しました。栽培方法などを工夫し、ていねいに栽培されており、「京野菜ブランド」にこだわる積極的な姿勢も感じられました。自信を持って組合員の皆さんにお勧めできる商品となっています。

【産地からのメッセージ】
 いつも賀茂なすをご購入いただきありがとうございます。
 我々賀茂なす部会員は、お客様のもとに賀茂なすが届いた後のことを考えながら、収穫、箱詰め等の作業をしておりますので、ご安心してお召し上がりください。
 これからも努力し、品質の良い賀茂なすを栽培してまいりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

             JA京都京野菜部会亀岡支部 賀茂なす部会 部会長 河本 隆一
                                           担当 嶋田 圭佑

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