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【工場点検】京都生協コープ商品「金時豆・昆布豆・野菜豆・丹波黒豆」㈱ヒロツク
- 2021年03月31日
- 商品
点検日 2020年9月11日
京都生協コープ商品「金時豆」「昆布豆」「野菜豆」「丹波黒豆」(いずれも煮豆)を製造していただいている㈱ヒロツク佐伯工場は、世界遺産の厳島神社がある広島県廿日市市にあります。工場は厳島神社から、北西の山あいへ、車で約30分のところにあります。
今回は「金時豆」のレポートをおこないます。
工場に入る前に、工場専用の服に着替え、粘着ローラーで毛髪やゴミを取り除き、健康状態・爪の状態・服装の状態・粘着ローラーの使用など問題ないことを確認します。その後、エアシャワー(服装にきれいな空気を当てて、表面に付いた塵を吹き飛ばす装置。)を通ってから手洗い、手指消毒をします。
異物混入を防止する対策、入場時の殺菌の手順がしっかりしていることを確認しました。
こちらは原材料の豆の保管場所です。京都生協コープ商品の金時豆は、北海道産の大正金時豆を原材料にしています。点検時、産地に間違いがないことを伝票で確認しました。
豆を購入する前の注意点は、サンプルを取り寄せてテスト生産し、実際の仕上がりを確認し、問題ないと判断したものを購入されているそうです。
特に金時豆は、近年不作が続いている事から、成育不足により色の薄い豆や、割れる豆が出ることもあるそうで、一層の注意を払っておられます。
原材料の豆は全て、人の目で確認し、良品のみを専用コンテナに入れます。袋に戻さず、コンテナに移し替えることで、豆の袋についている外の汚れや塵を、製造現場に持ち込まないようにされています。
選別された豆が入ったコンテナに、豆の種類、量、工場入荷日、選別日などを記したラベルを2枚貼ります。製造をスタートさせる時、その内の1枚を製造記録に貼ることで、どの豆を使って製造したか、確認できるようになっています。
使用される原材料の誤使用を防ぐ管理がされていることを確認しました。
選別された豆は水洗いし、薄い食塩水に漬けてから煮ます。
おいしい煮豆を作るためには、豆を煮る時間が大事であると説明がありました。
豆は品質に差があるため、煮る時間を調整しないと、仕上がりが硬くなったり、柔らかくなったりするそうです。
冷却後、水分を切り、糖液(主にグラニュー糖から作った調味液)に漬けて味をしみこませます。
糖液は指示書に基づいて調合され、糖度を測定します。こうした管理がきちんと行われていることを製造記録から確認しました。
豆に味がしみ込んだら、豆と糖液が一定の割合になるように計量し、袋に充填、賞味期限を印字します。賞味期限の印字ミスを防ぐために複数の作業員で確認されています。
正しく賞味期限を印字する仕組みがあることを確認しました。
次に計量器と金属探知機に通して、重量不足がないこと、金属の異物が入っていないことを確認します。
金属探知機による確認が終わったら、加熱殺菌します。
加熱殺菌前の製品が出荷されることを防ぐために、「未殺菌」と書かれた札をつけて管理されていることを確認しました。
今回は金時豆のレポートをおこないましたが、この他、ヒロツクさんに製造をお願いしている「昆布豆」「野菜豆」「丹波黒豆」についても製造現場を点検した後、会議室で製造記録、洗浄・殺菌の記録、書類、原材料の産地確認などを行い、仕様書※通りに製造されていることを確認しました。加熱殺菌の温度も記録されており、基準通り、正しく殺菌されていることも確認しました。(特に温度管理をすることは、安全な食品を製造するための重要な作業のひとつです。)
また、商品の賞味期限から、いつ仕入れたどの原材料を使用したのか調べることができます。こうした仕組みが構築されていることで、万が一、製品に問題があった場合でも、どこに問題があったのかを調査することができます。
※仕様書 ・・・ 原材料や製造方法、賞味期限など、商品の設計図にあたるもの。
【点検者の所見】
原料から最終製品に至るまで、工程ごとの作業が丁寧で確実にされていることが強く印象に残りました。また、不要なものが見当たらず、ファイルや備品、清掃用具など、置き場が表示され、定位置で管理されていました。工場の隅もきれいにされ、清掃の記録もきちんとつけられていました。整理・整頓・清掃が行き届いた工場でした。
【メーカーからのメッセージ】
弊社が製造しています商品は食卓のメインになるものではありません。メインを支える脇役として、皆様の食卓を彩ることができれば幸いです。
今後も安心・安全をモットーに一生懸命作った商品を広島からお届けします。ぜひご賞味いただければ幸いです。
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