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【報告】『檻の中のライオン』憲法学習会を開催しました
- 2022年12月15日
- とりくみ・活動
11月30日(水)京都テルサ中会議室にて、弁護士 楾 大樹(はんどうたいき)さんを講師に迎え、憲法学習会「檻の中のライオン」を開催しました。会場へは35人、オンラインでは約100人の方が参加されました。
弁護士の楾さんは、今いちばんわかりやすい憲法入門書として話題、憲法本としては異例のベストセラー『檻の中のライオン 憲法がわかる46のお話』の著者です。
「日本は、主権者を育てるような教育システムになっていない!」という法律家としての問題意識で憲法についての講演活動をはじめられたそうです。
今回の講演会が652回目ということで、そのパワーに圧倒されました。
楾さんのYouTube(はんどう大樹 檻の中のライオンちゃんねる)から様々な動画がご覧いただけます。
パペットを使い、憲法=檻、権力=ライオンに例えて説明されるため、憲法がとても身近に親しみやすく感じられました。
【楾先生からのクイズ】
Q.憲法を守らないといけないのは誰?
①国民みんなだ ②国民みんなじゃない
A.②国民みんなじゃない
憲法を守らないといけないのは、政府。政治家がきちんと憲法を守っているか、チェックするのが国民の役割なのです。
弁護士であり、著者が語る学習会は沢山の学びがありました。
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当日は限られた時間の中でしたので、質疑の時間は取れませんでした。
参加者からの感想や意見をたくさんいただいていたので、共有します。
・「憲法」の学習とは、とても難しい、と思い込んでいました。楾先生の「権力」はライオン、「憲法」は檻のたとえ話で解説していただき、憲法用語に対しても懸念することなく頭の中に解りやすく入ってきました。
・憲法というと、九条が大事と思っていましたが、それ以外もとても大切なものだとわかりました。そして、それが理解できていないこと、間違って理解していたことを知り、ショックでした。学校で教えていないだけでなく、教科書に正しく記載されていないなんて驚きとショックです。檻を作る、ライオンを選ぶ権利と責任を果たせるようもっと学ばねばと思いました。そして具体的な行動は何ができるのかを考えたい。
・ライオン=権力、檻=憲法という例えはとてもわかりやすかったです。ぬいぐるみを使ったお話は大人にも理解を助けるやり方だと思いました。お話を聞くまで憲法は私たちが守るものだと思っていました。国民が互いに互いの人権を尊重し合いましょう、というものだと。学校でそのように習ったからでしょう。学校の現場では政治的なことはタブーとされていて踏み込んだ発言はしづらいというところがあります。今日学んだことを周りに広げていけたらと思います。
・国民が平和で自由に自分らしく暮らせるために、私たちは国家権力の暴走を押しとどめる憲法のことをよく学ぶ必要があるし、国家権力の動向を注視していかなくてはいけないということがわかりました。
・中学校の社会科の教師として30年間教壇に立って教えていた中で、一番力をいれていたのは中三の公民的分野の憲法学習でした。公民の教科書の半分以上は憲法に書かれている内容の学習で、それを理解させるために現実に起きている身の回りの出来事を例に挙げて具体的に説明していたつもりでした。しかし社会科の授業がどんどん削減され(週5→週3)、特に公民にあてられている時間がお幅に削減される等、この国の教育政策が子どもたちに思考させない方向に転換させられてきたと痛感しました。なので、講演の中に出てきた小学校のおかしな教科書の内容もその延長線上にあることだと思い恐ろしくなりました。恐ろしいのはそういう教育を受けた若者がどんどん大人になり教壇にも立っているということです。
・Zoomでの参加で、家にいながら憲法について学ぶ時間がいただけて感謝します。
・大学で「日本国憲法」について学んで以来の学びの時間となりました。子どもを育てていく中でいろいろ質問されて答えに悩むことがあります。「なぜ選挙に行くの?」「なぜ宗教の自由が許されるの?」「日本国憲法って何?」など、表面的(教科書的)に答えることができても自分の中に生まれる別の疑問には答えが見つけられずにいました。揺らがない幹や根がどこなのか、大元の部分を見つけていかないといけないのだと思いました。自分の子供たちへ「知る・考える・行動できる」が実行できる機会を与えていきたいと思っています。京都生協さん、いつもおもしろい学びの時間を用意してくださり、ありがとうございます。
・「憲法は国民を守ってくれているもの」と今までなんとなく思っていましたが、前回の参院選で改憲のことが気になりはじめ、楾さんの本を読みたいと思っていたところ、こちらの学習があることを知り参加させていただきました。大人になって改めて憲法はどういうものか知ること考えることができました。私が住む地域でも楾先生の講演会を開催したいと思います。
・改憲が論議される中、憲法とはどういったものなのか、改めて勉強したく参加しました。今の学校教育についても考えさせられました。国民主権であることや一人ひとりが政治に関心をもっていくべきことも子どもたちにしっかりと理由もつけて伝えていきたいとおもいました。
・このような講演会が無料で聞けるというのはとてもありがたいです。「国に守ってもらうのが憲法」ということすら知らなくて。いただいた憲法クリアファイルをじっくり見ようとおもいました。現在妊娠中で外出がしんどいのでオンラインはありがたいです。コロナが終わってもオンラインは残してほしいです。
・小学校教員です(育休中)。「学校で習いましたか?」の質問にドキドキしながら聞いていました。私自身も詳しく習った覚えはなく(忘れているのか?)苦手意識をもったままの先生方も多いのでは、と思いました。授業時間数など限られた中でと思うと余計に最低限の教科書の文字だけとなるのかな...と、いろいろ考えさせられました。ちなみに私は教員試験の筆記免除でしたので、それすら勉強していない(推薦制度で)。教員養成の大学ではせめて学習したかったなと思いました。憲法は自分(公務員)が守るもの、ということを心においておきます。
・話に入りやすく、わかりやすく楽しいお話が聞けました。大事な自分たちの人権、政治、そのもとになる「憲法」を知るきっかけ、はじめの一歩でした。YouTube登録したので、じっくり拝聴します。
・これまで、政治・権力・憲法に無関心でしたが、先生のお話を聞いて主権者意識をもって不断の努力をしなければと意識が変わりました。
・私は憲法や政治のことに無知で、きっと京都生協に入っていなかったら、このような憲法学習をするチャンスはなかったと思います。政治や憲法のことを学び直したいと思います。
・とても分かりやすかった。こういう学習会を京都生協さんがしていることにも好感を持ちます。会員で良かった!私たちの人権を守るため平和を守るためにも、今日知ったことを伝えていきたいと思います。
・これまでのモヤモヤがはれて、考えを整理することが出来ました。お話が楽しくて笑ったり驚いたりしながらZoomで拝聴しました。
・前もって資料を送っていただいたのでお話が一層わかりやすく、楽しんで聞くことができました。三権分立でありながら檻の外で勝手なふるまいをするライオンを何故とりおさえることが難しいのか理解できました。
・権力にたてつくなんて、おかしい、カッコ悪い、サヨクなの?というような風潮を今このタイミングで変えて、普通に生活している個人ひとりひとりが権力に対して目を向けていかなければなりません。クリアファイルとても素敵です。
・私が関心を持たないということは、相手(権力・ライオン)の思うツボで好き勝手されてしまうんだ、とあらためて怖いと思いました。
・第25条「生存権」ですべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有すると言われているのに、どうして制度や税金のあり方が追い付いていない、逆方向へ進んでしまうのでしょう。大きな矛盾を感じました。
・日本の政治のすすめ方に疑問はあるものの、どうせたった一人の意見だから、と思ってしまう自分がいる...。次の一歩はどうやって踏み出したらいいのか分からない。もっと楾さんのお話を聞きたいです。YouTubeで拝見します。
・子どもを育てている母としては中学生の娘にこそ、この講演会を受講してほしかった。中学校の社会の授業で一番初めに勉強すべき、考えるべき内容のような気がした。
・今の国会議員がしばしば憲法を守らなかったり、自分のことばかり考えて立ち回っているのは、学校で憲法の内容を学べなかったからだ、ということがわかりました。
・「改憲」という言葉がニュースで聞かれるようになり、何が問題なのか、どう変わってしまうのか、理解したいなぁ、と思い参加しました。小学校から高校まで社会科で学んだはずですが憲法は「国会議員をはじめとした公務員が遵守するもの」という条文を初めて読み、そもそも憲法が何のためにあるのかをしっかり理解できたのがこの講演でした。国家権力が私たち国民の基本的人権を犯さないよう定められているのが憲法である。そして、政治家は微妙な部分をついて、憲法を守らない行動をする、という話を聞き私たちが無関心であり続けたら最終的に私たちの生まれながらに持っている「人権」を犯すような法律ができてしまうのでは、という危機感を抱きました。
・「憲法を意識せず暮らせているのは憲法のおかげ」この言葉が胸に刺さりました。今後はきちんと意識して暮らしていこうと思います。任せているとはいえ、私たちの国・憲法・政治と考えるならば決して他人事にしてはならない事、過ちを繰り返さないためにも「私たちも責任をもつ」ことに気付かせていただきました。
・憲法について今までまったく分かっておらず、ただ難しいものだと思っていました。しかし、2人の子をもつ母として知らないことはいけないと思っていた時に、楾先生の「檻の中のライオン」という本をみつけました。これなら子どもと一緒に読めるまなぁ~と思っていたところに生協の学習会。講演を聞く事で自分がいかに無関心であったことに気づかされました。自分が何も勉強せず、知ろうとしなかったことに恥ずかしくなりました。これから子どもたちや、いつかできる孫たちがこの日本で幸せに暮らしていけることを願い、平和を願い、そのために自分でできることを今からでも遅くないと信じ、行動していかなければと思いました。
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