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【工場点検】京都生協コープ商品 刻み壬生菜、ゆず大根、大原の里生しば漬、大原の里味しば漬、紅しょうが(千切り・みじん切り)、すぐき ㈱丸漬

  • 2022年12月06日
  • 商品

点検日 2022年6月28日

京都生協コープ商品「刻み壬生菜」「ゆず大根」「大原の里生しば漬」「大原の里味しば漬」「紅しょうが(千切り・みじん切り)」「すぐき」の製造者(または加工者)である「㈱丸漬 滋賀工場」は、滋賀県東近江市にあります。名神高速道路八日市インターより、国道421号で東へ約10分のところです。近くには愛知川(えちがわ)が流れ、上流には永源寺があります。

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今回は「刻み壬生菜」のレポートをおこないます。
現在販売している「刻み壬生菜」は、1992年に開発された「みぶな漬(刻み)」がもとになっています。2001年に味や壬生菜を刻む長さなどを変更しました。あわせて商品名を「刻み京壬生菜(現在は刻み壬生菜)」、製造者を「㈱丸漬」としてリニューアル。約30年になるロングセラーです。

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これより工場内の点検です。

工場に入る前に、工場専用の服を着用して長靴を履き、体調に問題がないことを確認、粘着ローラーで毛髪やゴミを取り除いてから手を洗います。手の水分を取ってから手指を消毒し、殺菌水槽を通ってから入場します。
異物混入を防止する対策、入場時に手や靴の殺菌がしっかり行われていることを確認しました。

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こちらは原材料の壬生菜を保管している冷蔵庫です。「刻み壬生菜」は、国産の壬生菜を原材料にしています。産地が国産であることを伝票で確認しました。(点検時は、滋賀県草津市産。)冷蔵庫の温度記録をつけ、温度管理に問題がないことを確認しました。

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壬生菜は、まず手作業で傷んでいる葉や枯れている葉などを取り除き、葉の付け根を切って、機械で洗浄します。

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洗浄した壬生菜を、微酸性次亜塩素酸水で殺菌します。
製造時に加熱殺菌工程がないため、壬生菜の洗浄と殺菌が重要な作業になっています。
洗浄に使用されている微酸性次亜塩素酸水の塩素濃度は、1日3回測定、記録されています。記録から濃度に問題がないことを確認しました。

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殺菌した壬生菜を細かく裁断します。

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裁断された壬生菜を計量して塩で漬け込み、冷蔵庫で寝かせます。

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予め、包材に賞味期限を印字します。
賞味期限の日付が正しいことを、作業指示書に記載された賞味期限と実際に包材に印字された賞味期限を比較し、2人で問題がないことを確認します。最初と最後に印字した包材を記録用紙に貼り付けて残し※、後日問題がなかったことを確認できるようにされています。

※・・・最初と最後の包材に正しく賞味期限が印字されていれば、その間にある包材の印字は間違っていないと推測できます。

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調味液は材料を混ぜ合わせた後、塩分濃度や糖度などが測定され、3名による官能検査も行われます。合格した調味液は冷蔵保管され、容器には調合した日が記載されていました。

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塩漬けした壬生菜の塩を抜きます。水分を取り除いた後、計量して袋に詰めし、唐辛子と調味液を入れて封をします。

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製品化された「刻み壬生菜」は、金属探知機を通して、金属の異物がないことを確認します。
もし金属が探知された商品があれば、除外されます。

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金属探知機による検品が終わったら、人の目で見て、賞味期限の抜けがないこと、包装の状態に問題ないことを確認し、出荷用のコンテナに詰めます。
なお、抜き取り検査で固形重量や塩分濃度や糖度などを確認されています。

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製品は冷蔵庫で一時保管の後、出荷されます。


こちらは排水の浄化槽です。野菜くずも処理装置でヘドロ(ドロドロの状態)にした後、ここに入ります。
浄化槽では微生物の働きを利用して汚れを分解します。水は下水に流し、残る汚泥は毎月、産業廃棄物として適正に処理していると説明がありました。

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製造現場を確認した後、製造記録、清掃の記録、書類の確認などを行い、仕様書※通りに製造されていることを確認しました。
また、商品の賞味期限から、いつ仕入れたどこの壬生菜を使用したのか調べることができます。こうした仕組みが構築されていることで、万が一、製品に問題があった場合でも、どこに問題があったのかを調査することができます。

※仕様書 ・・・ 原材料や製造方法、賞味期限など、商品の設計図にあたるもの。


今回は「刻み壬生菜」のレポートをおこないましたが、この他、㈱丸漬に製造していただいている「ゆず大根」「すぐき」「大原の里生しば漬」「大原の里味しば漬」「紅しょうが(千切り)(みじん切り)」については工場で説明を受けながら、製造工程を確認しました。

【点検者の所見】
㈱丸漬は、早くから滋賀県HACCPの認証を受けられ、衛生管理計画に基づき製造されている工場です。原材料・製造工程など仕様書通り適正に運用・管理されていること、衛生管理や異物混入防止対策についても問題がないことを、目視と記録で確認しました。
また、工場から排出される野菜くずを処理施設でヘドロ化した後、浄化槽に送られプランクトンにより分解され、下水は公共下水道へ、汚泥は産業廃棄物として排出する等、コンプライアンス(法令遵守)の意識が高い工場です。

【メーカーからのメッセージ】
京都中央市場内で80年、市場外にでて5年、京都市下京区で商いさせていただております。これからも京都のお漬物屋として地域に貢献し、皆様に喜ばれる商品をご案内出来るよう努めて参ります。

おつけもの処 京都 丸漬」のホームページへ


【おすすめの食べ方】
必要な分だけ取り出し、軽く絞ってお召し上がりください。残る壬生菜は、変色防止のため調味液に浸して保存してください。
チャーハンやスパゲティの具、他の野菜と和えてサラダにもどうぞ。
彩りに唐辛子が入っていますが、辛いのが苦手な方は避けていただければと思います。

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