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【教えて!森田さん 食の安全・安心】甘味料の安全性
- 2022年12月20日
- とりくみ・活動
【今月のテーマ】甘味料の安全性
カロリーゼロなどの加工食品に使われる甘味料。一見良さそうですが、取り過ぎると健康に悪い影響があるのでは? と心配する声も聞きます。
その安全性はどうなっているのでしょうか。
甘味料のさまざまな種類
一口に甘味料といっても、さまざまな種類があります。砂糖やブドウ糖などの糖類、オリゴ糖などの糖質も甘味料の一種で、糖質系甘味料に分類されます(図)。それ以外の非糖質系甘味料は砂糖の数十~数百倍の甘味を持ち、ほとんどが食品添加物として使われます。
非糖質甘味料のうち、化学合成によって作られたものがいわゆる「人工甘味料」で、アスパルテームやアセスルファムK などがあります。天然甘味料は、植物由来のステビアや甘草などがあります。
また、糖質系甘味料の一部でキシリトールやトレハロースなど、食品添加物に分類されるものもあります。このように甘味料の分類は複雑ですが、食品添加物の場合は食品表示の一括表示の原材料名欄に「甘味料(○○)」と書かれており、選ぶ時の目安になります。
かつて添加物の甘味料が問題となったが...
食品添加物の甘味料の安全性については、かつて1960 年代にズルチンという物質の安全性が問題となって使用禁止となり、その後もチクロが使用禁止になりました。その後は安全性試験などで厳しくチェックされるようになり、1960年代以降、事故などは起きていません。
現在、添加物は食品安全委員会がリスク評価を行い、安全性が確認されたものや、長い食経験のあるものだけが使用を認められるしくみとなっています。天然だから安全、人工だから危険ということはなく、現在は人工甘味料という言葉は食品表示基準から削除されています。
糖尿病のリスクは?
ところが、2000 年代に人工甘味料サッカリンが糖尿病のリスクを逆に増加させるという論文が発表され、一部で問題視する声があがりました。
こちらはマウスを使った特殊な実験であり、人に当てはめられるのかどうかは明らかになっていません。その後も海外で、過剰な甘味料の摂取による健康影響など調査が行われていますが、今のところ人工甘味料の通常の摂取で糖尿病を引き起こすといった確実な証拠は確認されていません。
一方、砂糖など糖類の取り過ぎが、糖尿病に関連していることは確実です。糖類の摂取が制限されている方で、それでも甘味が欲しい人のために開発されてきたのが低カロリーの甘味料なのです。現在、一般向けにも低カロリー甘味料は販売されており、煮物や手作りデザートに使う方もおられます。それぞれの状況に応じて、上手に利用してみてはいかがでしょうか。
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執筆者PROFILE
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「教えて!森田さん 食の安全・安心」は機関紙コーポロに毎月掲載しています。
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