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【食の安全・安心】食品添加物について
- 2024年08月02日
- お知らせ
【今月のテーマ】食品添加物について
食品添加物は、食べ物を長持ちさせたり、味や見た目を良くしたりとさまざまな目的で使われています。こうした添加物は、私たちが台所で使う場面は多くはなく、ちゃんと手づくりすれば食品添加物は必要ないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。なぜ、食品添加物は使われるのでしょうか。
食品添加物の役割と用途
食品添加物は、その役割に応じてさまざまな種類があります。
(1)日持ちを高め、安全性を保つ
保存料、酸化防止剤、殺菌料など。微生物による腐敗を防ぎ、油脂の酸化を防ぐなど安全性を高めます。
(2)形や食感をつくる
凝固剤など。豆腐をつくるときの「にがり」などは食品の製造に欠かせません。
(3)味や香りを良くする
着色料、甘味料、調味料、香料など。見た目や味、香りを高めます。
(4)栄養を強化する
ビタミン、ミネラル、アミノ酸など。栄養成分を補強するために使われます。
生ものは日持ちがしませんが、(1)のように保存料などを用いた加工食品は長持ちし、安全に食べられるというメリットがあります。また(2)のように、そもそも添加物がなくてはつくることができない食品もあります。
一方、(3)の味や香りについては、それぞれの好みという点もあるでしょう。和菓子などの美しい色も、おいしさの1つです。だしも、昆布やかつおぶしで取ればおいしいですが、時間やお金を節約したいときはうま味調味料を使うこともあるかもしれません。
(4)については、バランスの良い食生活をしていれば不要かもしれませんが、食が細くなったりすると栄養補助食品が必要となる場面も出てくるかもしれません。
添加物にはそれぞれの役割があり、用途も異なります。
気になる安全性は?
食品添加物の安全性が気になる、という方も多いでしょう。食品添加物は人が一生食べ続けても害が出ることがないよう、安全性試験が求められます。動物などを用いた、さまざまな試験で得られた「無害な量(無毒性量)」をもとに、安全を見越して通常100 分の1 の量を「1日摂取許容量(ADI)」とし、さらにこの量よりも少ない量を使用基準として法律で定めています(図)。また、長い食経験をもとに添加物として使用が認められているものもあります。こうして国が認めたものだけが、食品添加物として使うことを許可されています。
食品にどのような添加物が用いられているのか、裏面の表示で知ることができます。参考にしながら、食品を選びとっていただければと思います。
社会的テーマから身近なテーマまで「食」の安全に関する情報を専門家が解説
「食の安全・安心」は機関紙コーポロに毎月掲載しています。
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